生まれつき両手足がないホアイ・トゥオンさん(女性・2008年生まれ)は、左右の上腕を使って自力で文字の書き方や絵の描き方を学び、この9月からは短期大学でグラフィックデザインを学んでいる。
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9月末のある日の昼頃、チャン・ティ・カム・ザンさん(女性・48歳)は、ホーチミン市タンアンホイ村(xã Tân An Hội、旧クチ郡)の自宅から、同市フートホア街区(phường Phú Thọ Hòa、旧タンフー区)にあるベトナム商工短期大学(VCI)まで、娘を乗せてバイクで約30kmの道のりを走る。
校門の前にバイクを止めると、ザンさんは夫が手作りした車輪付きの台車を地面に置き、娘のトゥオンさんを乗せて教室へ向かわせる。
高い段差に差しかかると、まずザンさんが台車を上に持ち上げる。段差の下ではトゥオンさんが左右の上腕を床につけ、身体を這わせて段差を越える。そして、トゥオンさんは再び自力で台車を進め、教室の席へと向かう。
ザンさんは、持参したハンモックを学校の向かいにある芝生に張り、娘の授業が終わるのを待つ。トゥオンさんが入学してから2週間、ザンさんは市場での魚売りを一時休み、こうして娘の送迎を行っている。
「商売を休めば、建設作業員をしている夫の収入だけでは暮らしが成り立ちません。でも、私が市場へ行けば、娘を学校まで送っていける人がいませんから」とザンさんは話す。
ザンさんが娘を学校に通わせるために苦労するのは、これが初めてではない。
トゥオンさんは、ホーチミン市タンアンホイ村カイソップ集落に暮らすザンさんとグエン・バン・ロイさん夫妻の末娘だ。2000年生まれの姉は、健康な身体で生まれた。
2008年、妊娠中の超音波検査では異常が見られなかったものの、トゥオンさんは四肢が欠損した状態で生まれた。両腕には肘から先がなく、両脚は短く、片方には膝関節もなかった。
出産後の最初の1か月間、ザンさん夫妻は近所の噂話を恐れて自宅の戸を固く閉ざした。気持ちが次第に落ち着いてくると、ザンさんは幼いトゥオンさんを背負い、旧クチ郡の道端で宝くじを売り歩くようになった。学校の前を通るたび、トゥオンさんはいつも学校に通いたいとせがんだ。
当時、旧クチ郡には障がい児のための学校がなかった。そこでザンさんは、私立の幼稚園に娘の入園を申し出た。しかし、入園から2日目、手足のないトゥオンさんが教室の床を這う姿を見て自分の子どもが怖がって泣いてしまったとして、一部の保護者から反発の声が上がった。







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