ホーチミン市7区の日本人学校で1月27日、日本サッカー協会(JFA)が主催する「夢の教室(※ユメセン)」が支援企業、全日本空輸株式会社(ANA)の協力により開催された。夢先生には、元日本代表FWで、現役時代は「ミスターレッズ」の愛称で親しまれた福田正博氏を迎え、夢を持つことの大切さや夢を叶えるために必要なことを児童たちに熱く語り掛けた。
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(C) VFD, ゲームの時間 |
(C) VFD, トークの時間で教壇に立つ福田正博氏 |
体育館で行われた「ゲームの時間」では、福田氏が子供たちに交って、「だるまさんがころんだ」に参加。「ゲームをクリアするためには何が必要だと思う?」などと声を掛けながら、目標を達成する上でのチームワークの大切さを子供たち自身に気付かせるよう促していた。
続く「トークの時間」では、福田氏が自身の夢だった「ワールドカップ出場」という夢について「夢曲線」を使って解説。夢を持ったきっかけである86年のワールドカップや日本代表に選ばれるまでの経緯、そして、引退した現在の夢について語った。
福田氏は、ワールドカップまであと一歩に迫りながら出場を逃した「ドーハの悲劇」で自信を失ったときや、その後に見舞われた選手生命を脅かす大怪我など、困難に直面した際には、常に支えてくれる仲間がいたと語り、「諦めずにやり続けることで、周囲が助けたいと思ってくれるような人になってほしい。そして、常に前向きに笑顔を絶やさず、運をも引き寄せられるような人間になってほしい」と話した。
また、夢の教室終了後に行ったインタビューで福田氏は、日本人学校の子供たちが積極的だったこと、サッカー選手になりたいという男の子がいて嬉しかったこと、ホーチミン市が予想していたよりずっと整備されていて驚いたことなどを語ってくれた。
※ユメセンとは、JFAが“DREAM~夢があるから強くなる~”をスローガンに子供の心の教育に貢献していくため、小学5年生を対象に始めたプロジェクト。現役のJリーガーやOBなどが夢先生として教壇に立ち、自身の夢が叶うまでの過程を「夢曲線」を使って解説。また、教室での講義に先立ち行われる「ゲームの時間」では、体を動かしながらグループの中で一つの目標を達成することへの気付きを促す。なお、前回ベトナムで行われたユメセンは2013年に実施され、この時は元日本代表の城 彰二氏が夢先生として教壇に立った。