- AIやVRなども利用、観光の発展に寄与
- 専門家、DX投資少なく分散的と指摘
- スマートツーリズムを担う人材不足も
ベトナムでは多くの地方が、観光デジタルトランスフォーメーション(DX)に取り組んでいる。ハノイ市ではタンロン遺産保存センターやベトナム美術博物館などが、オンライン展覧会や電子チケットの販売を行い、ホーチミン市では3D技術を活用したインタラクティブ観光地図が作られ、観光情報の提供や宣伝に使われている。
他の地方でも人工知能(AI)技術やバーチャルリアリティ(VR)技術「VR360」、QRコード決済などが利用され、観光の発展に寄与しているほか、スマートツーリズムに関するセミナーや座談会などが開かれている。
こうした積極的な動きがある一方、専門家らはベトナムでのスマートツーリズムの発展には困難な面があると指摘する。中小規模の観光業者が大半であるため、DXへの投資が少なく分散的で統一性に欠けるという。またスマートツーリズムを担う人材が不足し、ニーズに応えることができていない。
文化スポーツ観光省は、「スマートツーリズムを発展させ、観光業を主要産業にするための第4次産業革命(インダストリー4.0)テクノロジーの導入」計画に続く段階で、こうした困難の解消を集中的に図るとしている。
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