- ホーチミンとブンタウを直接つなぐ初の陸路
- 経済・観光の発展を支える基幹インフラに
- VICはカンゾー~旧7区間のメトロ計画も立案
地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)は、同社がプロジェクトを立案している旧カンゾー郡と旧ブンタウ市を結ぶ海上橋の建設について、建設・譲渡(BT)方式での実施を同市人民委員会に提案した。
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旧カンゾー郡は旧ホーチミン市の最南端に位置し、一方の旧ブンタウ市は旧バリア・ブンタウ省(今年7月にホーチミン市に吸収合併)の商業中心地として知られている。この海上橋が完成すれば、旧ホーチミン市と旧バリア・ブンタウ省を直接つなぐ初めての陸路が誕生し、市中心部からブンタウまでの所要時間が大幅に短縮される。
カンゾー〜ブンタウ間の往来は現在、フェリーや東南部地方ドンナイ省を介した迂回路に依存する状況だが、同計画が実現すれば、アクセスが大幅に改善される見通しだ。VICによると、新ホーチミン市誕生後は、沿岸地域間を結ぶ新ルートの必要性が生じており、この海上橋は経済・観光・都市生態の発展を支える基幹インフラになると期待されている。
同社は提案書の中で、海上橋をBT方式で実施する方向で調査・研究し、実現可能性の調査を経た上でプロジェクトを実施したい意向を表明した。
なお、同社は今年4月、旧カンゾー郡で大規模な埋め立て沿岸都市区プロジェクト「ビンホームズ・グリーン・パラダイス(Vinhomes Green Paradise)」を着工した。同案件の総面積は2870ha、うち1357haが埋立地となる。人工ビーチやリゾート、ゴルフ場、娯楽施設、低層住宅、マンション、学校、病院、商業施設などを整備し、ベトナムで最も高い108階建ての超高層ビルをランドマークとして建設する予定だ。
これに加え、VICは旧カンゾー郡と旧7区を結ぶ新たな都市鉄道(メトロ)構想についてもプロジェクトを立案中だ。出発点は旧7区グエンバンリン(Nguyen Van Linh)通り、終点はビンホームズ・グリーン・パラダイス。設計速度は時速250kmで、2026年着工、2028年完成を目指している。