不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)が建設業界への本格参入に向けて準備を進めている。傘下のビンコンス建設投資開発(Vincons Construction Development And Investment、ビンコンス＝VinCons)は10日、全国で進行中の大型プロジェクトに対応するため、建設労働者10万人を新たに採用すると発表した。

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　同社にとって過去最大規模となる今回の採用は、スマート都市開発、産業団地、商業・サービス複合施設など、総額数十億USD(10億USD＝約1560億円)規模の建設案件が本格化していることを背景としたもの。VICは、自社グループ内での建設体制を強化し、総合建設企業としての基盤構築を進める考えだ。

　募集職種は、建築、内装、設備、電気、給排水、防災、空調、溶接など多岐にわたる。勤務地は、ハノイ市、北部紅河デルタ地方ハイフォン市、東北部地方クアンニン省、南中部地方ダナン市、ホーチミン市など、北部から南部まで全国に広がる。

　ビンコンスによると、採用された労働者は最新の建設機器や先進技術を活用した現場で業務に従事する。未経験者については、現場実習を含む体系的な研修を実施し、早期の技能習得を支援する。

　待遇面では、競争力のある賃金水準を維持し、給与は月2回支給する。社会保険、医療保険、失業保険に加え、24時間対応の労災保険も完備する。さらに、寮や食事の無償提供、通勤支援など、生活面でのサポートも行う。

　同社は2025～2030年の中期戦略として、国内有数の総合建設会社となることを目指すとともに、将来的には海外展開も視野に入れている。