現在では広く普及している5万ドン、10万ドン、50万ドンのポリマー紙幣。しかし取扱いには注意が必要だ。汚れない、破れないという長所を持つこのポリマー紙幣にもアルコールの使用は厳禁なのだ。
ハノイ市に在住のグエン・クワイ・フイさんは、持っていた50万ドンに誤って油性インクがついてしまったので、アルコールを浸した布で軽く拭いてみたところ、印刷された50万という数字のゼロが見る見るうちに消えてしまった(写真下参照)。
その後フイさんはその紙幣で買い物を試みたが、どこへ言っても「受け取り拒否」の連続で、いまだに使うことができない。50万ドン(約3,500円)と言えばベトナムの最高額紙幣である。
もし、誤ってアルコールで表面の印刷を消してしまったらどうするか。一応銀行では交換してくれることになっているが、すんなり交換に応じてくれるかどうかはわからない。また、ポリマー紙幣が登場(2004年9月)した当時には交換は無料だったが、今では額面の3%を手数料として支払うことが規定されている。