ホーチミン市11区、ラック・ロン・クアン通りの路地には、ペットボトルやポリタンクに入れられた色とりどりの食器用洗剤が売られている。安いもので1.5リットル入り4000ドン(30円)、5リットル入りは1万4000ドン(103円)だ。
店主は言う。「色も香りもいろいろあるよ。泡立ちもいいし、品質は保証するよ!」。しかしよく見ると、生産元や電話番号の記載は何も無い。店主に尋ねるとなんと自家製洗剤なのだそうだ。1日に50リットルは売れるというこの洗剤は、3万ドン(220円)の原材料を購入すれば25~30リットルは生産できる種類のもの。肌を保護する為のビタミンを配合すると、余計に3万ドンかかる為、そのような「高級」な成分は一切配合されていない。
ホーチミン市皮膚総合病院では最近、このような格安洗剤を常用した主婦たちが、「手にカビや湿疹ができた」、「爪が腐ってきた」などと訴え、来院するケースが急増しているという。