- 顔を殴る、髪を引っ張るなどの暴行
- 被害者女性は頭痛や心的外傷を訴え
- 韓国企業が加害者の女性社員を解雇
ハノイ市トゥーリエム街区のセルフ写真(プリクラ)ブースで、ベトナム人の女性客が韓国人の女性客から殴られたり、髪を引っ張られたりするなどの暴行を受ける事件が発生した。この様子を捉えた監視カメラの映像がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)上に拡散され、両国で波紋を呼んでいる。
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11日夜、ベトナム人女性2人がブースを訪れ、予約と料金の支払いを済ませて写真撮影していたところ、後から来た韓国人女性がブースから出て行くよう求めた。予約時間内だったため、ベトナム人女性が反論して撮影を続けようとすると、憤然とした表情を浮かべた韓国人女性がベトナム人女性の頭を叩いて被り物を奪い取り、取っ組み合いの大喧嘩に発展した。
ベトナム人女性は、頭や顔、体を殴られるなどして、頭痛や吐き気、精神的ショックを訴えており、同市警察が証拠映像や証言を集めて捜査を進めている。
その後の調査で、ベトナム人女性を暴行した韓国人女性は、韓国企業セギョン・ハイテック(Sekyung Hitech)の社員で、かつてベトナム支社に勤務しており、現在は本社(韓国)から出張中だったことが明らかになった。
社員が起こした暴力事件を受け、同社の企業イメージに深刻な影響が出ている。事件後、同社ウェブサイトはアクセス集中で一時ダウン状態に陥ったほか、企業イメージの悪化による業績への影響を懸念する投資家心理が働き、KOSDAQ市場での株価が約▲4%下落した。
事件を重く見たセギョン・ハイテックの責任者は、「暴力行為は倫理に反しており、容認できない」とし、加害者となった社員の即時解雇および被害者への謝罪と賠償を行うと発表した。さらに、再発防止に向けて、社員の行動規範の見直しと定期研修を実施する方針を示した。