ビエンホア空港周辺のダイオキシン汚染、今も深刻

2007/11/07 11:39 JST配信

 東南部ドンナイ省ビエンホア市で10月末、ベトナム公共保健協会の主催で、ダイオキシン汚染に関するセミナーが開催された。この席で、同協会が実施したダイオキシン汚染調査の結果、ベトナム戦争中に米軍が枯葉剤を保管していたビエンホア空港に隣接するビエンフン湖で捕獲した魚の脂身から、通常の約1500倍という高濃度のダイオキシンが検出されたことが明らかにされた。また、鶏、アヒル、エビ、カニ、タニシなどの脂肪部分からも通常の約200倍のダイオキシンが検出された。さらに、同地域の住民400人を対象に血液を採血して検査した結果、43人の血液中のダイオキシン濃度が通常の約33倍だったことが発表された。

 専門家によると、ダイオキシンは水に分解せず、藻類や泥に付着して吸収され、水底の土に浸透するため、汚染地域に生息する動植物に直接影響を及ぼし、これらを摂取した人体も汚染されるという。専門家らは、同地域の住民にこれらの食品を食べないよう警告している。

 ビエンホア空港では現在、ダイオキシンに汚染された土壌約6万立方メートルの浄化作業が進められており、2009年末までに終了する予定だ。しかし、空港外の汚染地域の浄化作業についてはまだ何も決まっていない。

[Tien phong online, 01/11/2007, 08:36]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 清水建設株式会社(東京都中央区)は、ベトナム国防省と共同で11月にも枯葉剤由来ダイオキシン汚染土壌が...
 国防省は16日、東南部地方ドンナイ省ビエンホア空港のダイオキシン除染プロジェクトを始動した。  ...
 国防省と米国国際開発庁(USAID)は南中部沿岸地方ダナン市で3日、ダナン国際空港のダイオキシン汚染除去...
 資源環境省環境総局のレ・ケー・ソン副局長は10日、東南部ドンナイ省のビエンホア空港のダイオキシン汚...

新着ニュース一覧

 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」はこのほど、6月のプライド月間(L...
 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
トップページに戻る