ホーチミン市科学技術局で20日、「同市における地震」に関する研究報告(第1期)が行われた。それによると、市内を流れるサイゴン川には断層があり、年間最大16ミリメートル、平均8.6ミリメートルの速度で移動している。また最新の観測結果では、サイゴン川の断層に沿ってマグニチュード1.2~1.8規模の地震が確認されているという。
これまでの研究では、サイゴン川断層の活動による地震の可能性については言及されてこなかった。研究者グループは、「南部ではマグニチュード7以上の地震は発生しないと予測されているが、仮にサイゴン川断層でマグニチュード5以上の地震が発生した場合、同市周辺の地盤が弱いことや震源が都心に非常に近いことから、深刻な被害を引き起こす可能性がある」と指摘した。
この研究はホーチミン市人民委員会の要請に基づき、ラガ(ドンナイ省)、ザウティエン(タイニン省)、バリア(バリア・ブンタウ省)、チャウタイン(ティエンザン省)の東南部とメコンデルタ地方の4地点で観測されたデータや国内外の研究資料などを利用して実施された。研究成果は今後同市の地震対策に活用される。