世界銀行(WB)はハノイ市で13日、「仕事の要求に応える大学教育の発展について~東アジア発展に必要な技能と研究」と題するレポートを発表した。それによると、ベトナムの大学卒業生のレベルは周辺諸国の平均より低く、労働市場の要求に応えることができていないとしている。15日付カフェエフが報じた。
労働使用者側はベトナムの新大卒生について、コミュニケーション能力、英語力、ビジネス知識に欠けているとし、特に専門技術分野で技術革新能力が不足していると手厳しい評価をしている。
ベトナムの大学教育システムに関する各種調査結果からは、ベトナムの大学が技術の研究開発を重視していない姿勢が読み取れる。製品開発で大学や研究所と提携している企業は3%未満で、博士の学位を取得している大学教員の割合は20%に満たず彼らの主な仕事は研究ではなく教育だ。また、企業と大学、大学と研究所、大学と大学の間で、人材育成や研究に関する連携がほとんど行われていない。
世銀は、ベトナムが高い経済成長を維持し技術力を高めるためには、大学教育の質を全面的に高めると共に、大学と専門分野の業界が協力して教育カリキュラムを改善する必要があると勧告している。