ホーチミン市のタンソンニャット国際空港は2年ほど前から排水状況が悪化し、2015年8月からは大雨が降るたびに運航への影響を懸念しなければならない事態となっている。
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同年8月26日には2時間に168mmの集中豪雨に見舞われ、多くの駐機場や誘導路が30cmあまりの深さで浸水したため、水が引くのを待つ間のおよそ1時間滑走路を閉鎖した。このため70便近くのフライトに影響が出た。同年10月9日には20cmの深さで浸水し、管制塔の電源施設にも水が流れ込んだ。幸いにも電源の被害は免れたが、空港当局の幹部は、最悪の場合、発電設備が損壊して空港閉鎖に陥る可能性があったとしている。
空港当局はホーチミン市人民委員会に対し、空港浸水の原因は排水用運河A41(タンビン区のファントゥックズエン通り~コンホア通り間)が埋め立てやごみの投棄などで、流量が当初の50%も減っているためだと指摘し、対処を求めた。これを受けて市人民委は、運河の浚渫と改修工事を行うよう関連部署に指示した。
タンビン区人民委は市人民委に、日本政府の政府開発援助(ODA)資金で別の排水用運河を改修するよう提案している。