グエン・スアン・フック首相は9月29日、台湾プラスチックグループ(フォルモサ・プラスチック・グループ=Formosa Plastics Group)傘下のフォルモサ・ハティン・スチール(Formosa Ha Tinh Steel Corporation=FHS)が4月に北中部地方沿岸一帯で引き起こした魚の大量死事故で影響を受けた人々に対する補償金の詳細を発表した。
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補償金を受けられるのは、北中部地方ハティン省、クアンビン省、クアンチ省、トゥアティエン・フエ省の4省で漁獲や水産養殖、製塩、観光サービスなど7つの分野に従事する者。具体的な支給額は、エンジンのない漁船の所有者が1隻当たり月583万VND(約2万6600円)、20馬力未満のエンジン付き漁船の所有者が同1067万VND(約4万8700円)など。800馬力以上のエンジン付き漁船の所有者に対する支給額は同3748万VND(約17万1000円)で、最高額となっている。
また、漁業従事者1人に対する1か月当たりの支給額は、◇エンジンのない漁船:369万VND(約1万6800円)、◇20馬力未満のエンジン付き漁船:596万VND(約2万7200円)など。塩田の所有者に対する支給額は、塩田1ha当たり月3937万VND(約18万円)。魚の大量死により失業した製塩業従事者1人に対する支給額は月291万VND(約1万3300円)となっている。
支給対象期間は、4月から最長6か月間。各省の人民委員会は、被害状況をまとめて5日までに農業農村開発省及び財政省に提出する。補償金は、FHSがベトナム政府に納付した賠償金5億USD(約505億円)を原資として10月中に支給される見通しだ。