ベトナム戦争の報道写真「戦争の恐怖」のカメラマンが引退

2017/03/16 06:37 JST配信

 ベトナム戦争の報道写真「戦争の恐怖」でピューリッツァー賞ニュース速報写真部門を受賞したことで知られる、ベトナム系米国人のニック・ウット(ベトナム語名:フイン・コン・ウット)氏が、3月でAP通信を引退する。

(C)Nguoi lao dong,AP、ニック・ウット氏
(C)Nguoi lao dong,AP、ニック・ウット氏

 ウット氏は1951年生まれで今年66歳になる。15歳(1966年)の時、サイゴン(現ホーチミン市)のAP通信の事務所で働き始め、17歳(1968年)で戦場カメラマンとなった。ベトナム戦争が終結した1975年に米国に渡り結婚。2人の子に恵まれ、今では2人の孫がいる。

 「戦争の恐怖」は、1972年6月8日にナパーム弾による爆撃を受けた東南部地方タイニン省チャンバン郡の村から逃れる村人たちを写したもので、中央の裸の少女は当時9歳のファン・ティ・キム・フックさんだ。ウット氏は全身に火傷を負ったフックさんを病院に搬送して命を救った。2人は今でも親友の間柄だ。

 ウット氏はその後もAP通信のカメラマンとして働いてきた。自分のカメラマン人生を「地獄からハリウッドまで」と振り返る。引退後は孫の世話と当然ながら写真撮影も続けるという。「死ぬまで写真を撮り続けるよ。カメラは私の医者であり薬でもあるんだ」。

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