新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により収入が減少し苦境に立たされている貧困世帯を支援するため、全国各地で次々に設置されている「自動コメ配り機(コメATM)」20台が、インドへ贈られる計画だ。
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コメATMのオーナーであるホアン・トゥアン・アインさんによると、コメATMが英国のロイター通信や米国のCNN、日本のNHKなど世界各国のマスメディアに取り上げられて以来、一部の国からコメATMについて問い合わせが相次いでいるという。他国に先駆けて、ある多国籍企業がアインさんに20台を発注し、インドに贈るのだという。
16日には駐ベトナムのマレーシア商業参事官も、マレーシア国内でのコメATM導入のため、企業の誘致に向けてコメATMの視察に訪れたとのこと。アインさん自身もコメATMをカンボジアやタイに寄贈したいという意向を外務省に申し出たという。「ベトナムの製品で各国を支援すると同時に、ベトナム人のアイデア性と優しさを知ってもらえれば」とアインさん。
アインさんが開発したコメATMはこれまでに国内各地でおよそ30台が設置され、運営は自治体に委ねられている。ホーチミン市タンフー区に設置された1号機は、これまでに30tのコメが「引き出された」。
1台の製造に係る費用は2500万~3000万VND(約11万6000円~14万円)。アインさんは北部で100台を製造し南部へ持ち込むことを目標にしているが、現在は資材調達などの課題から1日の製造能力は5~10台という。
一方で、最近ではハノイ市や北中部地方トゥアティエン・フエ省フエ市、南中部高原地方ダクラク省、南中部沿岸地方ダナン市などで、アインさんのコメATMから派生した他社製造のコメATMが相次いで設置されている。
アインさんはこれまでにもホーチミン市クチ郡仮設病院、カンゾー郡病院、ホーチミン市パスツール研究所の検査室にカメラ付きインターホン数百台、公共サービス企業に手洗い洗剤数千本やマスクを寄贈している。