地場スタートアップのKyber Networkが運営するDEX(分散型取引所)のKyberSwapが23日早朝にハッキングを受け、4700万USD(約70億5000万円)相当の仮想通貨が盗み出される被害が発生した。サイバー攻撃を終えたハッカーは、意図的にメッセージを残しており、数時間以内にKyberSwapと交渉する準備があるとしている。
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KyberSwapは、ブロックチェーン上に構築された非中央集権型取引所で、Kyber Networkが2017年に5200USD(約78億円)を調達して運用を開始した。同社は、ベトナムのブロックチェーン業界をリードする企業として知られ、創設者のルー・テー・ロイ氏とチャン・フイ・ブー氏は、米経済誌フォーブス(Forbes)が選ぶ2018年の「アジアを代表する30歳未満の30人(30 Under 30 in Asia)」に選出された。
同社は公式X(旧Twitter)アカウントを通じて、今回のハッキング被害について認めており、さらなる被害とリスクを避けるために、全資金を引き出すようユーザーに勧告するとともに、不正なリンクをクリックしたり、詐欺師からのメッセージに返信したりしないよう求めた。
Kyber Networkは、これに先立つ2022年9月にも別のハッキング被害を受けており、こちらの事件では26万5000USD(約4000万円)相当が盗み出された。