ベトテル、大規模ベトナム語AIモデルの開発に成功 主権AI構築へ

2026/06/08 15:46 JST配信

 国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)のデータサービス・人工知能センター(ベトテルAI=Viettel AI)は、1200億パラメータを持つベトナム語に特化した大規模言語モデル(LLM)「VT-Super-120B-A12B」の開発に成功したと発表した。同規模のモデルで世界トップクラスの精度を達成し、ベトナムの「ソブリンAI(主権AI)」確立に向けた中核的な一歩となる。

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ソブリンAI構築とベトナム語処理能力の強化

 同モデルは、米国の半導体メーカーであるエヌビディア(NVIDIA)のオープンアーキテクチャ「NVIDIA Nemotron 3 Super」をベースに構築された。

 ベトナムのエンジニアが、国内の行政文書や企業業務、実際の会話などのデータを用いてトレーニングを行った。これにより、英語の処理能力を低下させることなくベトナム語の処理能力を向上させたほか、過去の学習情報を忘れてしまう「破滅的忘却(catastrophic forgetting)」の問題も克服した。

 ベトテルAIは、データやモデルの自前化で国家のニーズに応える「ソブリンAI」構築において、今回のベトナム語LLM確立が不可欠であると強調した。

法律AIなどの実用化へ

 ベトテルは同モデルを基に、ベトナム人向けの人工知能(AI)アシスタントプラットフォームを開発している。最初の応用例として、書類分析や現行法との照合を行う「法律AI」プロジェクトが展開されている。将来的には行政サービスや自動顧客対応への導入を目指す。また、国内での安全な運用を確保するため、エヌビディアのクラウドパートナーにもなった。

 情報通信省は2023年、ベトテルに対し、ベトナム語のLLMとバーチャルアシスタントの開発を要請していた。国家公務員や国内組織が利用できるサービスを開発し、ウェブサイトや各種アプリなどに統合することが求められており、今回のモデル開発はその取り組みの一環となる。

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