旅行会社の金銭トラブルで台湾人観光客292人がフーコック島に立ち往生、無事帰国

2024/02/16 06:56 JST配信
2024/02/16 17:45 JST最終更新
  • 台湾の旅行会社が代金支払い渋りトラブル
  • バンブー航空が人道的理由で帰国を支援
  • 台湾人観光客の一部、帰国後に提訴の構え

 台湾の旅行会社とそのパートナーであるベトナムの旅行会社との間の金銭的なトラブルにより、テト(旧正月)に南部メコンデルタ地方キエンザン省フーコック市(島)を訪れた台湾人観光客292人が「見捨てられた」出来事が大きな話題になっている。

(C) thanhnien
(C) thanhnien

 文化スポーツ観光省傘下のベトナム国家観光局は、この出来事がベトナムの観光業界のイメージに悪影響を及ぼしかねないとして、関連機関に対して調査を行い報告するよう求めている。これをめぐり、キエンザン省観光局は調査を進めている。

 フーコック島のベトナム・ウィナー・インターナショナル・トラベル(Vietnam Winner International Travel)によると、同社は台湾の旅行会社ウィー・ラブ・ツアー(We Love Tour)との間で、10~14日の日程でフーコック島を旅行する台湾人向けのツアー手配に関する契約を締結した。

 しかし、ウィー・ラブ・ツアーは契約を履行せず、期限の1月31日までに代金を支払わなかったため、ベトナム・ウィナーはウィー・ラブ・ツアー宛てに契約を終了する旨の文書を送付した。それにもかかわらず、台湾人観光客は9日にフーコック国際空港に到着した。

 ウィー・ラブ・ツアーはその後、ベトナム・ウィナーに連絡を入れ、支援を求めた。これを受け、ベトナム・ウィナーは代金支払い期限を2月11日まで延長し、自費で送迎車やホテルを予約して台湾人観光客の旅行を手配した。

 しかし、期限が過ぎてもウィー・ラブ・ツアーが代金支払いを渋ったため、在ホーチミン台北経済文化代表処、台湾の観光当局、フーコック島の地方自治体に報告し、警察に通報した。

 キエンザン省観光局のプレスリリースによると、台湾当局はウィー・ラブ・ツアーがベトナム・ウィナーにランドツアーの費用(サービスパッケージには往復航空券、パスポート、ビザなどの費用は含まれない)を支払っていないことを確認したという。

 ウィー・ラブ・ツアーは運賃を支払っていないが、バンブー航空(Bamboo Airways=BAV)は「人道的な理由」としてフーコック旅行を終えた台湾人観光客を本国まで輸送した。台湾人観光客は14日に台湾に帰国したが、一部の観光客はウィー・ラブ・ツアーを提訴する構えを示している。

 キエンザン省当局は、ウィー・ラブ・ツアーの行為を非難するとともに、ベトナム・ウィナーについては違反が認められれば処分する方針だ。なお、このクレームは調査中であるため、結論はまだ出ていない。

[Dan Tri 14:57 15/02/2024 / Tuoi Tre 10:45 14/02/2024 / Thanh Nien 16:34 14/02/2024, 08:21 15/02/2024, A]
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