豚解体作業員が豚レンサ球菌に感染、全身に紫斑広がり緊急搬送

2024/06/21 14:39 JST配信
  • 解体作業員の男性が豚レンサ球菌に感染
  • 3時間後に発熱や倦怠感、嘔吐などの症状
  • 人への感染は稀も壊死した指切断の可能性

 西北部地方イエンバイ省で、豚の解体をしていた男性が微熱や血圧上昇、全身の発疹などの症状で病院に搬送された。男性は豚レンサ球菌感染症と診断され、現在はハノイ市の中央熱帯病病院で治療を続けている。

(C)tuoitre
(C)tuoitre

 この患者はイエンバイ省在住の57歳の男性。男性は豚の解体を生業としており、通常はもう一人と一緒に解体作業を行い、解体された豚肉を妻が売っていたという。家族によると、入院する前日、いつも通り解体作業を終えて戻ってきた男性だったが、微熱や血圧上昇などの症状が出て、しばらくすると、全身に発疹が広がった。

 家族は男性を地元の病院に緊急搬送。症状が重かったため、その後、ハノイ市の中央熱帯病病院に転送となった。同病院の医師によると、男性は豚の解体をしていたが、入院前に豚の血プリンやネムチュア(豚肉を使った発酵食品)などは摂取していなかったという。

 男性は解体作業から3時間後には、発熱や倦怠感、腹痛、嘔吐などの症状を発症。その後、全身に紫斑が広がって呼吸不全となった。男性は豚レンサ球菌感染症による敗血症性ショックと診断され、人工透析などの治療を受けている。

 医師によると、中央熱帯病病院では最近、豚レンサ球菌感染症の患者を定期的に受け入れているという。多くの患者は、多臓器不全と重篤な血液凝固障害を発症した重篤な状態で入院しており、壊死した手足の指を切断しなければならなかった患者もいる。

 豚レンサ球菌感染症のヒトへの感染は稀だが、病気の豚や病気の豚から作られた製品に接触したヒトにも感染する可能性があり、豚の飼育に係わる人や豚の殺解体などに係わる食肉処理業関係者が感染するケースが報告されている。

[Tuoi Tre 14:21 20/06/2024 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 北部紅河デルタ地方タイビン省保健局傘下の食品安全衛生局によると、同省タイビン市ホアンジエウ街区で...
 ハノイ市の中央熱帯病病院によると、「豚の血のスープ(ティエットカイン)」を食べてブタレンサ球菌に感...
 ハノイ市の中央熱帯病病院によると、「豚の血のスープ(tiết canh)」を食べてブタレンサ球菌に感...
 ハノイ市の中央熱帯病病院は、「豚の血のスープ(tiet canh)」を食べてブタレンサ球菌に感染した患者数...

新着ニュース一覧

 英国の大学評価機関クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds=QS)が発表した最新の大学ランキング...
 世界最大級の宿泊予約サイト「ブッキング・ドットコム(Booking.com)」はこのほど、6月のプライド月間(L...
 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
トップページに戻る