- チャビン省で淡水貯水池プロジェクト着工
- フナン・テチョ運河の取水の影響懸念
- 水の安全保障の対策に積極的に取り組み
南部メコンデルタ地方チャビン省人民委員会は29日、カンロン郡フオンタイン村(xa Phuong Thanh, huyen Cang Long)を流れるランテー(Lang The)川沿いで淡水貯水池プロジェクトを着工した。
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同プロジェクトは、面積30ha以上、貯水容量1000万m3の貯水池と、3本の橋梁、付随の灌漑施設、ランテー川沿いの道路などから成り、2026年4月に完成する予定。投資総額は1兆3300億VND(約80億円)の見込み。
同プロジェクトの背景には、近年南部メコンデルタ地方で海水浸食が深刻化していること、またカンボジアが今年8月にフナン・テチョ運河建設プロジェクトを着工したことがある。
フナン・テチョ運河プロジェクトは、カンボジアの河川港からタイランド湾までを結ぶ全長180kmの運河や、水門付きのダムなどを含むカンボジアの大規模なインフラ整備プロジェクトとなる。
この運河がメコン川から大きく取水することが見込まれるため、ベトナムは淡水貯水池を増設するなどして、水の安全保障の対策に積極的に取り組んでいる。
その一環として、国内の科学者らは、同地方のドンタップ省とハウザン省にも巨大な淡水貯水池を建設することを提案している。
提案によると、ドンタップ省の淡水貯水池はタムノン郡(huyen Tam Nong)に建設し、面積2万7000ha、貯水容量15億m3、ハウザン省の淡水貯水池はフンヒエップ郡(huyen Phung Hiep)に建設し、面積1万7000ha、貯水容量10億m3となる。