今までにない味のフォー、「ダチョウ・ビジネス」の挑戦

2006/10/22 07:15 JST配信

 ホーチミン市ハイバーチュン通り、タンディン教会の向かいに"Pho Bo"(牛肉のフォー)ならぬ"Pho Da Dieu"(ダチョウ肉のフォー)を出す店がある。フォーにも地方によって差はあるが、牛肉か鶏肉を使用するのが常識だ。一体、ダチョウ肉のフォーとはどんな料理なのか。そして店主はどんな人物なのだろうか。

 まず気になる味の方だが、香りが良く、独特な甘みが特徴。濃厚で生姜の風味がきいたスープは肉のにおいを中和させているのだろう。薄切りにされた肉はほどよい歯ごたえだ。値段は一杯2万7000ドン(約200円)、ダチョウのスジが入ったスペシャルは3万7000ドン(約270円)だ。店の特徴は料理だけではない。店内は清潔な上にダチョウの皮を使った工芸品や卵の殻に装飾を施したランプを飾るなど洒落た内装となっている。

 店主はティエン・サン・チ氏(36)、少数民族のチャム族だ。東南部ニントゥアン省で生まれ育ち、メコンデルタのカントー大学で経営学を学んだ。卒業後は独学で日本語を学び、94年にはサイゴン・ツーリスト社で日本人担当として働いた。当時は日本語を学ぶにも教科書すらなく、自らNHKに手紙を出して教材を手に入れたという逸話も。

 転機は95年に訪れた。当時のグエン・コン・タン副首相が南アフリカを訪問した際にダチョウの卵を贈与されたというニュースを耳にしたのだ。早速、故郷に22ヘクタールの土地を購入し、北部ハータイ省の家禽研究所からヒナを分けてもらった。こうしてダチョウの飼育が始まった。飼育は順調で、10羽のヒナが現在では100羽にまで増えた。ホーチミン市のレストランへの営業も活発に行い得意先もできた。ダチョウの皮や卵の殻を使った工芸品も革製品加工所や芸術家と協力して品質を高めてきた。

 そしてついにダチョウ肉のフォー屋の開店までこぎつけたのだ。チ氏の「ダチョウ・ビジネス」の挑戦はまだ終らない。彼は近くダチョウ料理のレストランを開店する予定だ。

© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 東北部地方クアンニン省でダチョウの飼育を手掛けるグエン・ミン・ゴックさん(男性・36歳)の牧場は、ダ...
 グエン・コン・タン元副首相が1日、ハノイ市の108軍隊中央病院で死去した。79歳だった。  タン元副...

新着ニュース一覧

 北部地方バクニン省における2026年のライチ生産量は悪天候により減少したものの、ライチおよび関連サー...
 シンガポール系ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)が先般発表した「東南アジア諸国連合(ASEAN)消費...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 フランスの長距離相乗りプラットフォームである「ブラブラカー(BlaBlaCar)」はこのほど、ベトナム市場...
 烈士(戦死者)の遺骨の捜索・収集は、ほとんどの場合、ほんのわずかな手がかりから始まる。その手がかり...
 北部紅河デルタ地方ハイフォン市人民委員会はこのほど、「新たな成長空間の創造」をテーマとした会議を...
 インド政府は、ベトナム産の生鮮ドリアンについて、自国市場への輸入を許可した。在ベトナム・インド大...
 南中部地方カインホア省警察は7月30日、運転資格のない外国人にバイクを貸し出して死亡事故を引き起こ...
 南部メコンデルタ地方アンザン省(旧キエンザン省)フーコック特区(島)のフーコック経済区管理委員会は、...
 在ホーチミン日本国総領事館は7月27日、令和8年度(2026年度)日本NGO連携無償資金協力「カマウ省全域に...
 ミスコンテスト「ミス・グランド・ベトナム2026(Miss Grand Vietnam 2026)」の決勝大会が31日夜、ホー...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)はこの
 英国の経済専門誌「エコノミスト(The Economist)」が発表した2026年7月時点の「ビッグマック指数(The B...
 株式会社高島屋(大阪府大阪市)の連結子会社である高島屋スペースクリエイツ株式会社(東京都中央区)は7...
 バイク市場調査会社のモーターサイクルズデータ(MotorCycles Data)によると、2026年1~6月のベトナム二...
トップページに戻る