ハノイ市お墨付きの理髪店、60年の歴史と誇り

2016/03/06 05:22 JST配信

 この道25年のナンバーワン女性理髪師、ブー・ホン・ハーさんは、50歳を超えているにもかかわらず、数十年来使っている鉄製のハサミをきびきびと動かし、50代の男性の髪を整えていく。

 ハーさんは、この店に最初に入った理髪師だ。今も現役で、目を閉じても染み付いた感覚でハサミを正確に動かすことができる。客と会話しながらでも、わずか10分で流行を押さえた髪型に仕上げてしまう。

 「この職業は、女性にぴったりです。お客さんの顔を見て、心を理解して、好みや職業から似合う髪型を探します。これまでたくさんのお客さんの髪を切ってきたので、いくつかの基本を押さえればすぐに切り終わってしまいます」とハーさんは話す。

 ハーさんは病気で店に出られなかった時、寂しくて仕方がなかったという。この店の皆が、住む場所は離れていても、共に働く仲間としての志を共有していた。「職場にいる時間のほうが家にいる時間よりも長いので、私たちは1つの家族の中の姉妹のようなもの。団結力や互いを思いやる心が、辛い時を乗り切る動力となっているのです」。

 この道29年のディン・トゥー・トゥイさんは、父親や叔父もかつてここで髪を切っていたという縁がある。彼女は、人生に深く刻み込まれたこの店を辞めることはできないという。

 「まだ子供の頃、父に連れられてこの店に来ていました。当時、理髪師は高貴な職業でした。彼らは礼儀正しい服を着ていて、風格があって、流行を押さえた上品な髪型を知っていました。髪を切ってもらう父の姿を見ていて、その仕事に魅せられ、今に至るのです」。

次ページ → 女性理髪師がいて、今の店がある

前へ   1   2   3   4   次へ
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

新着ニュース一覧

 世界携帯通信事業団体(GSMA)の調査部門であるGSMAインテリジェンス(GSMA Intelligence)が9月に発表した...
 ロシア系ネットセキュリティ大手カスペルスキー(Kaspersky)が18か国の7200人を対象に実施した調査によ...
 北中部地方フエ市の象徴ともいえるチュオンティエン(Trường Tiền)橋の塗り替え作業が...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 店主の一家が次々とこの世を去った後、フン・リンさん(女性)とゴック・リエンさん(女性)は、市場の路地...
 世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー(Tripadvisor)」は、トラベラーズチョイスアワ...
 観光不動産開発を中核とする地場系コングロマリット(複合企業)サングループ(Sun Group)は、トー・ラム...
 カナダを公式訪問したトー・ラム書記長 兼 国家主席は24日、マーク・カーニー首相とオタワで会談を行い...
 ホーチミン市で23日に開催された人工知能(AI)による生産性向上をテーマとするイベント「ベトナムAI生産...
 地場系コングロマリット(複合企業)CTグループ(CT Group)傘下の無人航空機(UAV)開発・製造会社であるCT ...
 科学技術省のブー・ハイ・クアン科学技術相は9月23日、米国ニューヨークでトー・ラム書記長 兼 国家主...
 南部メコンデルタ地方カントー市人民委員会は、決定第4902号/QD-UBNDを公布し、同市初となる「カントー...
 世界の航空関連情報を提供する英国のオフィシャル・エアライン・ガイド(Official Airline Guide=OAG)...
 フィリピンのファストフードチェーン最大手ジョリビー・フーズ・コーポレーション(Jollibee Foods Corp...
 ベトナム評価レポート社(ベトナムレポート=Vietnam Report)は、2026年の信頼性の高い食品企業トップ10...
 韓国最大の財閥サムスングループ(Samsung Group)傘下のサムスン電子(Samsung Electronics)のベトナム法...
トップページに戻る