ホー・チ・ミン主席の胸像が70年ぶり帰国、コンダオ刑務所から渡仏

2020/05/31 05:20 JST配信

 この年代は民間の出版社が次々と設立された時期であり、多くの場合、新聞1紙につき自社の出版社があるほどだった。しかし、人類出版社は後に解散したようで、すでに記録も残っていない。

(C) anninhthudo
(C) anninhthudo
(C) anninhthudo
(C) anninhthudo

 このホー・チ・ミン主席の胸像はかつて、共産主義者の囚人らによって本土から流刑地のコンダオ島(東南部地方バリア・ブンタウ省)にあったコンダオ刑務所へと運ばれたものらしい。何らかの奇跡的な方法により、フランス植民地政府の目と刑務所の何重もの手厳しい検査をくぐり抜け、「この世の地獄」と呼ばれたコンダオ刑務所に存在することになった。

 ホー・チ・ミン博物館のファム・ティ・タイン・マイ副館長は「どうして彼らが秘密裏にこの胸像を刑務所に持ち込めたのかわかりません。彼らはコンダオ刑務所内で共産党の活動をする際などにこの胸像を置いていたようです」と語る。

 胸像を受け取り、調査を進める中で、ホー・チ・ミン博物館収集部のホア・ディン・ギア副部長は「コンダオ刑務所の歴史」という書籍の記載から、刑務所内で囚人がフランス人看守に取り入ったことで、この胸像を秘密裏に持ち込むことができたのではないかと推測した。ただし、これはあくまでも仮説でしかない。

 この胸像は、刑務所の庭に隠されていたのをフランス人看守のポール・アントワーヌ・ミニコーニ氏によって発見された。ポール氏はこの胸像の人文的な価値と共産主義者のホー・チ・ミン主席に対する思いを理解し、破壊することなく、コンダオ島で任務にあたった自身の日々の思い出として保管することにした。

前へ   1   2   3   次へ
[An Ninh Thu Do 11:00 17/05/2020, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ベトナム建国の父である故ホー・チ・ミン主席が5月19日に生誕130周年を迎えることを受け、情報通信省は...
 故ホー・チ・ミン主席の死去から2019年9月2日で50年を迎える。  ホー・チ・ミン主席が死去する前に...
 ホー・チ・ミン廟保護指令部委員のカオ・ディン・キエム少将はこのほど開かれた国防省の記者会見で、故...

新着ニュース一覧

 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した
 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)の副学長を務めていたグエン・ティ・...
 ベトナム郵便通信グループ(VNPT)は18日、2026年計画実施会議の枠組みの中で、人工知能(AI)専門会社「VN...
 東南部地方ドンナイ省のロンタイン国際空港は19日、初の民間旅客便を受け入れた。同空港が受け入れた初...
 地場系コングロマリットのビングループ[VIC](Vingroup)は12月19日、ハノ
 南北高速道路は19日、北端のフウギ国境ゲート~チーラン間高速道路(約60km)および南端のカントー~カマ...
 株式会社ストライプホールディングス(岡山県岡山市)のグループ会社であるストライプベトナム(STRIPE VI...
 阪急阪神不動産株式会社(大阪府大阪市)と株式会社シーアールイー(東京都港区)は、シンガポール政府系企...
 ピックルボールのプロ選手養成を目指す「D-JOYスポーツアカデミー」が13日にホーチミン市で開校した。...
 日本全国に700店舗以上のホットヨガスタジオ「LAVA」などを運営する株式会社LAVA International(東京都...
 ホーチミン市の路線バスで車掌として働くダン・カム・トゥーさん(女性・30歳)は、クリスマスの雰囲気を...
トップページに戻る