ホー・チ・ミン主席の胸像が70年ぶり帰国、コンダオ刑務所から渡仏

2020/05/31 05:20 JST配信

 ポール氏はベトナムでの任務を終え、1952年にフランスのコルシカ島に戻った。ポール氏はホー・チ・ミン主席の胸像をフランスに持ち帰り、自宅で大切に保管していた。ポール氏は亡くなる前、かつてコンダオ島でともに暮らしたことのある息子のポール・ミニコーニ氏にこれを預けた。

(C) anninhthudo
(C) anninhthudo
(C) anninhthudo
(C) anninhthudo

 2019年12月1日、息子のポール・ミニコーニ氏とフランス人歴史学者のフランク・セナトゥール氏は、この胸像をベトナムのホー・チ・ミン博物館で所蔵してもらうため、駐フランス・ベトナム大使館のグエン・ティエップ大使に引き渡した。

 そしてこの胸像に関する歴史をより深く探ろうと、先のギア副部長ら博物館の職員はかつてコンダオ刑務所に収容されていた人々に連絡を取った。しかし、コンダオ刑務所は広く、誰もが胸像にアプローチできたわけではないため、手掛かりは見つからなかった。さらに、当時の歴史の目撃者たちはすでに多くが亡くなっており、当時を知る人からの情報を得ることはできていない。

 ホー・チ・ミン主席は刑務所に収容された共産主義者たちに精神的な強さを与えただけでなく、敵方すらも感化した。こうしてフランス側のポール氏もベトナム人民の指導者を称賛し、この胸像を母国へ持ち帰り70年近くも大切に保管していたのだ。

 長い旅の末、ホー・チ・ミン主席の胸像は母国のホー・チ・ミン博物館に戻ってきた。そして、博物館に収蔵され、今後の展示でその価値を発揮していくことになる。

前へ   1   2   3   次へ
[An Ninh Thu Do 11:00 17/05/2020, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ベトナム建国の父である故ホー・チ・ミン主席が5月19日に生誕130周年を迎えることを受け、情報通信省は...
 故ホー・チ・ミン主席の死去から2019年9月2日で50年を迎える。  ホー・チ・ミン主席が死去する前に...
 ホー・チ・ミン廟保護指令部委員のカオ・ディン・キエム少将はこのほど開かれた国防省の記者会見で、故...

新着ニュース一覧

 ハノイ市人民評議会は4月29日、バイオテクノロジー分野に特化した「ハノイバイオハイテクパーク」の建...
 日本の経済産業省とベトナム商工省は4月28日、エネルギートランジションに係る二国間協力プロジェクト...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 東南部地方ビンズオン省のビンズオン新都市ワールドトレードセンター(WTC EXPO)で5月7日(水)から9日(金...
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) ロンドン:歌謡曲でムードたっぷり、街角...
 イタリアのサンペレグリノ(Sanpellegrino)とアクアパンナ(Acqua Panna)が冠スポンサーを務める「アジア...
 日本の警察庁組織犯罪対策部はこのほど、令和6年(2024年)における組織犯罪の情勢(確定値版)を発表した...
 北中部地方クアンチ省チエウフォン郡チエウタイン村で4月28日、南部解放・南北統一50周年(1975年4月30...
 ホーチミン市交通公共事業局傘下の公共交通管理センターは4月28日、ホーチミン市1区サイゴンバスターミ...
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、5月5日(
 4月は、ドナルド・トランプ米大統領が、世界各国からの輸入品に対し「相互関税」を課すと発表しました...
 VIETJOベトナムニュースが4月に配信した記事のアクセス数ランキングをご紹介します。 1位:200年の...
 今から50年前の1975年4月30日、サイゴンの南ベトナム大統領官邸(現在のホーチミン市の「統一会堂」)の...
 ハノイ市ナムトゥーリエム区にあるベトナム軍事歴史博物館は、4月30日(南部解放記念日)と5月1日(メーデ...
 世界銀行(WB)は先般発表した最新レポートの中で、ベトナムの2025年における国内総生産(GDP)成長率予想...
トップページに戻る