(C) thanhnien |
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ホーチミン市ゴーバップ区のヤミ美容整形クリニックで仕事をする男性T(31歳)は、施術のコツをこう話す。
「鼻のフィラー注射は難しい。施術するときは、まず『試し打ち』。つまり、針をちょっと刺してみて、抜く。針に血がついていたら位置を変える。血がついていた、ということは血管に当たったということだから、壊死したり、後遺症が出たりするわけ」。
豊胸や脂肪吸引などはするのかTに聞くと、高い技術が求められる「大きな商売」になるという。
「鼻も後遺症が出たりすることはあるけど、アナフィラキシーとか、危険な症状が出ることは無い。でも豊胸や脂肪吸引はアナフィラキシーが出やすい。出ちゃうと救急が大変だからね。ボクは小商いだから、希望者が来たら大きいクリニックに紹介して、紹介料をもらうだけにしてるよ」とTは言う。
Tは、この仕事で食べていきたいならカンボジア行きも紹介できるという。「稼ぎたいなら、二重まぶた切開、顎や鼻、『アソコ』の整形も覚えるといい。カンボジアに行ってフィラー注射をすれば月2000万VND(約11万円)くらいは稼げる」とTがアドバイスする。
生き残る「術」
Tによると、この仕事で生きていくには、話が巧くなければならない。「とにかく、お客さんを『ハイ、ハイ』ってただ頷かせるように話すこと。あとは宣伝。宣伝のときは基本料金を言うだけで、客が来た時に他に発生する料金を説明する」。言うなりTは携帯電話を取り出し、フェイスブック(Facebook)での「利用者の声」1件につき27万VND(約1500円)払っていると説明した。「広告費は結構かかる。でも宣伝しなきゃ誰も来ないから、毎日数百万VND(100万VND=約5500円)払ってる」。スパや美容クリニックが生き残るには、地域の当局と上手くやっていく必要もあるという。