2021年の末、ハイさんの母親は心臓病と足の骨折により2か月以上入院することになった。親子の資金は底をついた。何日もの間、ハイさんは病院の門の前で恵んでもらう慈善の弁当に頼って生活した。
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「最も苦しい時に手にした弁当は、本当にありがたいものでした。だから、少しでも生活が良くなったら、恩返しのためにここに戻ってこようと心に誓ったんです」とハイさんは語る。
母親の体調が安定した2022年半ば、ハイさんは人生の恩返しという約束を実行に移し始めた。最初は宝くじがよく売れた日を選び、売り上げから15万VND(約910円)を割いて10食ほどのベジタリアン弁当を買い、病院へ持って行って配った。その約半年後にはバインミーも加えるようになり、1回に配る食事の数が増えていった。
ビンチュンドン街区にあるバインミー店の店員であるミン・トゥーさん(女性)は、その年、白髪の男性が毎日決まった数のバインミーを買いに来ることに気づき、事情を尋ねたという。
彼が慈善で配るために買っていると知った店主は、すぐに1個3000VND(約18円)のバインミーを1000VND(約6円)に値引きし、時折、肉まんやベトナムハムをおまけにつけてくれた。「私たちも彼の話に感動したので、少しでも協力したいと思ったんです」とトゥーさんは話す。
その後、ビンチュンタイ街区にある寺院の僧侶も、ハイさんが患者に無償で食事を配っていることを知り、毎回数十食のベジタリアン弁当を寄付することに決めた。




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