2023年、日本とベトナムは国交樹立50周年を迎え、これを記念して多くのイベントが開催されています。 今回は、ベトナム人を対象に日本文化に関するアンケート調査を行いました。
日本は文化、食べ物、旅行で最も人気のある国
両国の長年の良好な関係からか、日本は「好きな文化」「世界の好きな食べ物」「好きな旅行先」で最も好きな国とされています。 好きな国といえば日本と韓国の両国が人気にあがりますが、若者や女性に人気が高い韓国文化とは対照的に、日本の文化は老若男女問わず人気がある点が特長的です。
日本文化の有効な情報源としてのマンガ
ベトナム人は日本の文化への関心が高いですが、それではどのように日本の文化を学んでいるのでしょうか? YouTubeやTikTokの動画が最も一般的な方法ですが、「漫画」が続くのが大変興味深いと感じます。ドラえもんなどの昔から親しまれている人気漫画から、名探偵コナン・鬼滅の刃・最近では映画が話題のスラムダンクまで、多くの漫画が日本への関心につながっています。
好きな日本食は寿司、たこ焼き、ラーメン
日本料理といえば、寿司と刺身が好きな食べ物として一般的に人気がありますが、それに続くのが「たこ焼き」です。 これは、ここ数年でたこ焼きを販売する屋台がベトナム国内で増加したことが起因しています。 寿司は人気がある一方で高価なため利用が限られますが、たこ焼きは数万ドンで食べられる和食として人気を集めています。 また、ラーメンやうどん、そばなど、美味しい日本の麺類を提供するお店も増え、日本食への関心は多面的になっています。
訪日時の期待は本格的な日本食と桜
日本はまた、ベトナム人が最も訪問した国として位置付けられています。 訪日に関してベトナムは、COVID-19 パンデミック前と比較して訪問者数が増加している数少ない国の 1 つであり、2023 年 1 月~3 月の訪問者数の統計では、 6 番目に訪日の多い国となっています。
訪日時に体験してみたいことに関しては「本格的な日本食」「美しい景色を見ること」「日本の伝統文化に触れること」などが人気です。地域で言うと、 東京と富士山の人気が圧倒的で大阪と京都がそれに続きます。 また、日本ではお花見を楽しみたいという人も需要も非常に高く、桜の季節の訪日はベトナム人にとっての憧れの体験の一つです。
日本旅行の懸念は言葉の壁とビザ
一方で、訪日にあたってどのような懸念があるのでしょうか? 一番の懸念はコミュニケーションに関する点で、自分達の語学力の不安と併せて日本人の英語力への懸念などがその理由となっています。また次に続くのがビザの取得に関する懸念となります。 以前は高コストが最大の懸念事項でしたが、ベトナムの経済成長と円安により、コストの不安は少なくなっています。
日本人として、ベトナムの方々が様々な形で日本に関心を持ち続けてくださっていることに本当に有り難く感じます。 ベトナムの引き続きの経済成長によってより多様な日本文化がベトナム人の間で認知され人気となっていくのではないでしょうか。
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