【第68回】ベトナム人は物価高にどのように対応しているのか

2023/07/10 17:00 JST配信

ベトナムの経済は不動産屋や輸出入業などを中心に現在厳しい状況にありますが、一方で他の国々と同様、物価上昇がベトナム人の生活を圧迫しています。統計局の発表する小売市場のデータでは着実なペースで市場は成長していますが、一方で市場の拡大の一部は物価上昇によって起こっています。当社が今年6月に実施した調査によると、74%の人が前年比で物価の上昇を認識しており、そのうち27%が物価が急激に上昇したと感じています。

ベトナム消費者が物価上昇を感じる上位3つのカテゴリーは、食品・飲料、ガソリン、公共料金になります。属性別では20代は特に外食の価格上昇を感じており、一方で家事に多くの時間を費やす30代は食品・飲料と公共料金の値上がりを実感しているようです。

こういった物価上昇の中、ベトナム消費者はどういったカテゴリーで節約を行っているのでしょうか?最も節約を意識するカテゴリーは外食、食品・飲料、公共料金になります。特に外食と娯楽については、普段の消費金額に対して節約率が高いカテゴリーになります。

それでは、物価高の中、ベトナム消費者の購買はどのように変化しているのでしょうか?最も一般的な方法としては「プロモーション品を購入する」、「不必要な物を買わない」、「外食や外飲みを控える」の3つが挙げられます。

地域別にこのデータを見ると、ホーチミン市とハノイの住民の行動は異なります。ホーチミン市の人々はより手頃な代替品を探す傾向があります。例えば、よりプロモーション率の高い商品を購入したり、価格の低い商品を購入したりする傾向が強いようです。一方、ハノイの人々はコスト削減を目指し、外食の頻度を減らしたり、外出を控えたりと出費の機会を減らすように努めます。こういった地域別の行動変化はベトナム人の行動を理解する上で非常に興味深い点だと感じます。

著者紹介
株式会社Asia Plus代表取締役社長 黒川賢吾

株式会社Asia Plus ( www.asia-plus.net )代表取締役社長。
NTT、ソニー、ユニクロにて海外マーケティングを担当。
2014年にAsia Plusを設立しベトナムマーケットリサーチサービス
「Q&Me( www.qandme.net )」を展開中


統計から見るベトナム
その他の記事はこちら>
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

新着ニュース一覧

 世界銀行(WB)は、ベトナムの貿易回廊強化と沿岸地域の生計向上を目的とした3つの新プロジェクトに対し...
 オーストラリア農業・水産業・林業省(DAFF)は、バイオセキュリティ上のリスク管理が適切に実施されてい...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 フライドチキンチェーン「bhc」を運営する韓国の外食大手ダイニングブランズグループ(Dining Brands Gr...
 南中部地方クアンガイ省には、かつてソビエト連邦(ソ連)から寄贈されたヤシ林がある。企業からヤシ林を...
 ハノイ市で9月16日夜から17日朝にかけて激しい大雨が降り、市内各地の主要道路が大きく冠水した。雨は...
 大手長距離バスのフタバスラインズ(Futa Bus Lines、Phuong Trang=フオンチャン)傘下で自動車製造を手...
 南部メコンデルタ地方アンザン省警察は15日、同省フーコック特区(đặc khu Phú Qu̔...
 ベトナムでは、北部山岳地帯の在来種であるフモン(H’Mông)牛を日本の「和牛」や韓国の「韓牛」の...
 イタリア海軍のパオロ・タオン・ディ・レヴェル級哨戒艦「ジョヴァンニ・デッレ・バンデ・ネーレ(Giova...
 米系総合人材会社マンパワーグループ(ManpowerGroup)が発表した2026年10~12月のベトナム雇用予測調査...
 ベトラベル・エアラインズ(Vietravel Airlines)は15日、ハノイ市と南中部地方ラムドン省ダラットを結ぶ...
 2026年8月に全国で新規設立された外資企業および支店、営業所、駐在員事務所の数は、前月比▲13.3%減、...
 おしぼりのレンタル・企画開発を手掛けるFSX株式会社(東京都国立市)は、使い切りポケットおしぼりの生...
 日本の財務省が発表した2026年8月の貿易統計(速報)によると、ベトナムの対日貿易収支は前年同月比+80.0...
トップページに戻る