- 双方の企業・団体が5件の協力覚書を締結
- 大豆ミール100万t輸入、3.8~3.9億USD
- トウモロコシと小麦90万t輸入、2.5億USD
ドー・ドゥック・ズイ農業環境相が率いるベトナム代表団は米国アイオワ州で現地時間2日、同州の農務省と会談を行った。
![]() (C) thanhnien |
この会談で、双方の企業・団体が5件の協力覚書(MOU)を締結した。5件の契約総額は約8億USD(約1140億円)で、実施期間は3年となる。過去のアイオワ州からベトナムへの農産物輸出額(年平均約4400万USD=約63億円)と比べて、今回の契約額は飛躍的な増加となる。
具体的な契約内容は以下の通り。
◇地場カイアイン・ビントゥアン(Khai Anh Binh Thuan)は、米農業協同組合のAgプロセッシング(Ag Processing=AGP)から大豆ミール100万t、ユナイテッド・グレイン(United Grain)からトウモロコシと小麦の計90万tを輸入する。輸入総額はそれぞれ約3億8000万~3億9000万USD(約540億~560億円)、2億5000万USD(約360億円)となる。
◇越日テクノロジー・ニュートリション(Viet Nhat Technology Nutrition)は、POETから蒸留酒製造後の可溶性物質添加乾燥蒸留穀物残渣(DDGS)10万tと大豆ミール10万tを購入する。総額は6000万~7000万USD(約86億~100億円)となる。
また、ベトナム農業環境省の獣医畜産局とアイオワ州豚肉生産者協会の間でも、官民連携の覚書が交わされた。双方は、技術セミナーやPRイベントを通じた生産者の交流・連携強化で合意した。
ズイ農業環境相は「ベトナムは農産品の加工能力向上や品質管理、持続可能な農業の発展に注力しており、アイオワ州とは補完関係を築ける」と述べ、農林水産分野での長期的かつ安定した協力を目指す意向を示した。
このほか、ベトナム代表団は今回の出張を通じて、米国からの総額20億USD(約2860億円)の農林水産物輸入に関するMOUを締結する見通しだ。