- 全国34省・市対象の初の経済評価指数
- 「地方経済ポジション指数2025」発表
- 今後の地域開発戦略に新たな視座を提供
ベトナムの経済データ関連スタートアップ企業のベトスタッツ(Vietstats)は1日、全国34省・市を対象とした初の包括的な経済評価指数「地方経済ポジション指数(PEPI)2025」を発表した。
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PEPIは、これまでの行政区分や個別統計に依存せず、新たな省・市の経済的な役割や戦略的機能を相対的に評価する新たな試みで、今後の地域開発戦略に新たな視座を提供するものとなっている。
同指数の発表は、7月1日に施行された省・市再編により、従来の63省・市体制から34省・市の新体制に移行したことを受けたもの。面積や人口が拡大した省・市もあるが、ベトスタッツは「それが必ずしも経済的地位の向上を意味するわけではない」と指摘している。
PEPIでは、評価の柱として、◇経済的接続性、◇地理的ポジション、◇経済規模の3つの要素を設定している。これらをベースにした8つの定量的評価項目により、現在の経済力に加え、将来的な潜在力や戦略的機能も可視化している。
同ランキングのトップ10省・市は以下の通り。
1位:ホーチミン市
2位:北部紅河デルタ地方ハイフォン市
3位:東北部地方クアンニン省
4位:ハノイ市
5位:東南部地方ドンナイ省
6位:南中部地方ダナン市
7位:北部地方バクニン省
8位:南部メコンデルタ地方カントー市
9位:南部地方タイニン省
10位:南中部地方ラムドン省
このほか、PEPIは地方を、◇製造業拠点、◇ロジスティクスハブ、◇金融センター、◇生態保全地域、◇農産物流通地、◇地方観光地、◇国境経済エリアという経済機能タイプに分類している。
この分類により、各地方の役割に応じた政策立案や資源配分が可能となり、「横並び開発」や「ばらまき型投資」といった非効率的なアプローチを回避することが期待されている。