- 国内スマートウォッチ市場でシェア32%
- 国内ユーザー数は前年比50%増の48万人
- ガーミンは21年にベトナム市場本格参入
IT専門調査会社IDCと米GPS機器大手ガーミン(Garmin)の最新レポートによると、ガーミンは2024年におけるベトナムのスマートウォッチ市場で32%のシェア(金額ベース)を獲得して首位に立った。国内ユーザー数は、前年比+50%増の48万人余りとなり、アジア太平洋地域(APAC)における同社の市場で最も高い成長率を記録した。
![]() (C)Nguoi Do Thi |
ガーミンは2021年にベトナム市場に本格参入して以降、製品の多様化に加え、サービスやコミュニティ機能の拡充に注力してきた。スマートウォッチが単なるデジタルデバイスから、健康管理やフィットネスのサポートを担うライフスタイルツールへと進化するなか、同社は市場ニーズへの的確な対応で存在感を強めている。
同社が展開する製品ラインアップは、ランナー向けの「Forerunner」シリーズをはじめ、アウトドア向けの「fēnix」、ヘルスケア向けの「Venu」、ハイエンド層をターゲットにした「MARQ」など多岐にわたる。
さらに同社は、専用アプリ「Garmin Connect」やバーチャルトレーナー「Garmin Coach」、ランニングコミュニティ「Garmin Running Club」、非接触決済サービス「Garmin Pay」(ベトナム国内11行と連携)など、エコシステム全体の拡充も進めている。
デジタルヘルス領域にも注力しており、独自プラットフォーム「Garmin Health」を通じて、医療機関や企業、研究機関との連携を拡大。デバイスからリアルタイムで取得される心拍、睡眠、活動量などの生体データを活用し、個別化された健康管理や疾患モニタリングの高度化を図っている。
なお、ベトナムのスマートウォッチ市場は、2023年から2030年にかけて年平均成長率(CAGR)+15〜18%で推移すると見込まれており、戦略的市場としての重要性が一段と高まっている。