米国向けコンテナ運賃が前年同期比2倍に、アジアへシフト加速

2026/07/16 16:55 JST配信

 ベトナム発の米国および欧州向けの海上コンテナ運賃が急騰し、国内の輸出企業の利益を大きく圧迫している。米国の関税引き上げを懸念した駆け込み需要や、中東情勢による運航コスト上昇が主な要因だ。

イメージ画像
イメージ画像

米国向け運賃が前年同期比2倍に

 国際物流取引所のファータ(Phaata)によると、ホーチミン市から米国への40フィートコンテナの運賃は約8000~1万USD(約130万~162万円)となっている。温度管理が厳格な冷凍コンテナの運賃はさらに高く、前月比+30~40%上昇し、前年同期比2倍に跳ね上がった。

 ベトナム水産加工輸出協会(VASEP)によると、極東から北米西海岸への運賃は1か月で+約67%上昇しており、物流費がかさむ水産物輸出への影響が懸念されている。

運賃高騰の背景

 運賃急騰の主な背景には、米国の新たな関税政策の施行を前に、輸入業者が在庫確保を急ぐ駆け込み需要がある。また、紅海での商船攻撃を避けるための喜望峰ルートへの迂回が長期化し、船舶の稼働効率が低下していることや、深刻なコンテナ不足も一因だ。さらに、中東情勢を背景とした燃料価格の上昇により、海運各社が燃料サーチャージを追加していることも輸送コストを押し上げている。

近隣市場への輸出シフト

 輸送費の増加分は製品価格に転嫁される恐れがあり、青果輸出会社のビナT&Tグループ(Vina T&T Group)などの企業は買い手と運賃負担の交渉を急いでいる。

 一方で、ベトナムコーヒー・カカオ協会(Vicofa)は、運賃が下落傾向にある日本や中国、韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)など近隣のアジア市場への輸出拡大を推奨している。実際に水産物や木材などの業界では、輸送費リスクを軽減するため、中国やASEAN市場などへのシフトを強化する動きが目立っている。


© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 世界貿易が力強く回復した局面を経て、ベトナムの港湾・海運業界は2026年を迎え、国際サプライチェーン...
 ベトナムは世界の海上輸送地図における戦略的な位置にあり、地理的優位性や近代的な港湾インフラ、自由貿易協定(FTA)を背景に、...

新着ニュース一覧

 英国のタイムアウト誌(Time Out)が発表した「2026年の世界ベストストリートフード都市(The world’s bes...
 デジタル旅行プラットフォーム「アゴダ(Agoda)」を運営するアゴダ・カンパニー(Agoda Company、シンガ...
 世界ラーメン協会(WINA)によると、2025年におけるベトナムのインスタントラーメン(即席めん)需要は、前...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 烈士(戦死者)の遺骨の捜索・収集は、ほとんどの場合、ほんのわずかな手がかりから始まる。その手がかり...
 観光不動産開発を中核とする地場系コングロマリット(複合企業)サングループ(Sun Group)傘下のサン・フ...
 みずほ銀行が出資する元国営4大銀行のベトコムバンク[VCB](Vietcombank)
 世界3大ミスコンの一つである「ミス・ワールド(Miss World)」の第73回(2026年)大会が、8月8日から9月5...
 チャン・タイン・マン国会議長はハノイ市で5日、ベトナムを公式訪問中のタイのソポン・ザラム下院議長...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)子会社
 ホーチミン市警察は5日、著作権・著作隣接権侵害の容疑で、歌手のグエン・ティ・ヒエン容疑者(女)と、...
 ホーチミン市上級人民裁判所は5日、同市人民委員会傘下の金・宝飾品大手であるサイゴンジュエリー(Saig...
 南中部地方ダナン市ホイアン街区(phuong Hoi An、旧クアンナム省ホイアン市)の世界文化遺産である旧市...
 ベトナムの情報通信(IT)最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)グルー
 ソフトウェア開発を手掛ける株式会社ニーズウェル(東京都千代田区)は、ベトナムを代表する情報技術(IT)...
 金物販売や福祉、LED照明などの事業を手掛けるニイヌマ株式会社(宮城県石巻市)は、100%子会社であるベ...
トップページに戻る