南中部地方ダナン市人民委員会は、最も代表的かつ利用率が高いステーブルコインであるUSDTと法定通貨のベトナムドン(VND)の交換に関する規制サンドボックス(試行制度)について、試行対象エリアを従来の3地区から主要観光地など10地区に拡大した。
![]() (C) Satheesh Sankaran / Wikimedia Commons / CC BY-SA 3.0 |
試行対象エリアを主要観光地など10地区に拡大
試行事業は暗号資産関連ソリューションを開発するアルファトゥルー・ソリューションズ(AlphaTrue Solutions)が提供するアプリ「バサルペイ(Basal Pay)」を用いて2025年8月に開始された。
当初は、◇ダナンソフトウェアパーク、◇第2ダナンソフトウェアパーク、◇ダナン・スタートアップ・イノベーション支援センターの3地区に限定されていたが、運用開始から1年以上が経過し、ダナン国際空港、ハイチャウ中心部、アンハイ・ミーケービーチ・グーハインソン地区の沿岸エリア、ホイアン、バーナーヒルズ、主要なゴルフ場やリゾート施設などを含む10地区に拡大された。
これまでの運用で、登録アカウント数は約1万件、取引件数は1万5000件を超え、累計交換額は10万USD(約1580万円)を超えている。
国際基準への準拠と利用制限
ダナン市科学技術局のレ・ソン・フォン副局長によると、同アプリで行われたすべての取引は、金融活動作業部会(FATF)の勧告や国際基準に基づくマネーロンダリング対策(AML)およびテロ資金供与対策(CTF)に関する規定に準拠している。
不正防止と取引管理のため、USDTを直接用いた商品・サービスの購入は認められず、VNDに交換した上で利用する仕組みとなっている。交換額は1回あたり1000USDT(約15万8000円)未満、1アカウントあたり月間3万USDT(約470万円)に制限されている。
市は今回の成果を踏まえ、ステーブルコインや観光金融、クロスボーダー決済の分野への試行拡大を検討する方針だ。
並行する試行事業と運用体制
同市人民委員会の決定第2895号/QĐ-UBNDに基づき、同市ではドラゴンラボ(Dragon Lab)による非カストディアル型ソリューション「マイモ(MIMO)」の試行も認められている。
マイモは2025年12月から2028年12月までの期間、同市科学技術局の監督下で運用され、通信大手が提供するオンライン本人確認(eKYC)サービスによる本人確認や、ブロックチェーン分析ツールを用いたウォレットの検証、ブロックチェーン上での取引記録を行う。
これらの取り組みにより、デジタルノマドや外国人観光客、投資家らに利便性の高いキャッシュレス決済環境を提供することを目指している。








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