ミスユニバース2018、ベトナム代表が過去最高のトップ5入賞―少数民族ヘン・ニーさん

2018/12/18 16:01 JST配信

 タイのバンコクで17日、「ミス・ユニバース(Miss Universe)2018」の決勝大会が開催され、ベトナム代表のヘン・ニー(H’Hen Nie)さん(26歳)が惜しくもトップ3入賞を逃したものの、ベトナム代表としては同ミスコンの過去最高位となるトップ5に入賞した。

(C) thegioitiepthi.vn
(C) thegioitiepthi.vn

 決勝大会には世界各国の代表94人が出場し、水着やイブニングドレス、民族衣装、質疑応答により審査が行われた。身長172cmでスリーサイズが83cm、60cm、97cmのニーさんは、水着審査で抜群のプロポーションを披露した。

 質疑応答でニーさんは、「世界で行われているミートゥー(Me Too)運動が行き過ぎだと考えますか?」という問いに対し、「行き過ぎた運動になっているとは考えません。人の保護、女性保護は優先されるべき権利であり、誰しもが保護される必要があります」とベトナム語で回答した。自信に満ちたニーさんの回答は多くの観客の支持を得た。

 自己紹介では、英語で自らの生い立ちについて語った。ニーさんは少数民族の生まれで、若年結婚という民族の慣習から14歳の時に両親が結婚の手筈を整えたが、それを拒否して自身の夢をかなえるために大学進学の道を貫いた。その後、スカウトを受けてモデルとしてのキャリアをスタートさせた。

 「私にできたのだから、どんな人だって夢を信じてやり遂げれば夢をかなえることができる」と語るニーさんのエピソードは、観客や審査員に強い印象を残した。

 今大会のミス・ユニバースはフィリピン代表のカトリオナ・グレーさん、準ミス1位は南アフリカ代表、準ミス2位はベネズエラ代表が受賞し、トップ5には上位3人とニーさんのほかにプエルトリコ代表が入賞した。

 決勝大会に先立つ12日には、米国代表がベトナム代表であるニーさんとカンボジア代表は英語力がないと嘲笑する動画を自身のインスタグラム(Instagram)に投稿。英語を母国語としない人に対する差別だとして物議をかもし、14日に米国代表がインスタグラムを更新して発言を謝罪するという騒動が起きていた。

 ニーさんは決勝大会直前の騒動をものともせず、堂々としたパフォーマンスや質疑応答で、ミス・ユニバースのベトナム代表として過去最高位を勝ち取り、真の美しさを証明したかたちとなった。

 ニーさんは2018年1月に「ベトナム・ミス・ユニバース」で見事1位の栄光に輝いた。少数民族の女性が1位になったのはニーさんが初めてで、ショートヘアに褐色の肌が「従来のミスとは別格」とされ、容姿や自信に満ちた振る舞い、賢明な応対が好感を与え、国民からも大いに歓迎された。

[thegioitiepthi.vn 10:22 17/12/2018, T]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ミス・ユニバース・ベトナム(Miss Universe Vietnam)開催委員会はこのほど、トランスジェンダー女性の...
 「ミス・ユニバース(Miss Universe)」機構代表のポーラ・シューガルト女史は26日夜、2018年大会に出場...
 「ミス・ユニバース(Miss Universe)2021」の決勝大会がイスラエルで13日(ベトナム現地時間)に開催され...
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により2020年から延期されていた「ミス・ユニバース(Miss Un...
 米アトランタで8日(現地時間)、「ミス・ユニバース(Miss Universe)2019」の決勝大会が開催され、ベトナ...
 「ミス・ユニバース2019」にベトナム代表として出場するホアン・トゥイさんが、ベトナムのフィルター式...
 ミス・インターナショナル・グローバル2019(Miss International Global)の決勝大会がマレーシアのクア...
 ホーチミン共産青年同盟(青年団)中央執行委員会の若手人材基金協議会はこのほど、2018年のベトナムを象...

新着ニュース一覧

 科学技術省は、人工知能(AI)法草案を公表し、意見聴取を実施している。  国会での審議・可決を経て...
 米国のクルーズ大手ロイヤル・カリビアン・グループ(Royal Caribbean Group)が運航する、外国人観光客4...
 国防省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)の子会社である宅配大手の
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 南中部地方ダナン市ディエンバンドン街区(旧クアンナム省ディエンバン町ディエンナムバック街区)カムサ...
 南部メコンデルタ地方カマウ省人民委員会は15日、チャンファン村でダムゾイ・カイヌオック・チャーラー...
 ラオスの首都ビエンチャンで15日、国防省傘下のベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)の子...
 ハノイ市警察は14日、市場で流通している「ドラゴン(DRAGON)」ブランドの消火器が偽造品であり、火災を...
 化学関連事業を手掛ける韓国のOCIホールディングス(OCI Holdings)のマレーシア子会社で、太陽電池用ポ...
 北中部地方タインホア省共産党委員会が15日に開いた会議で、全会一致でグエン・ゾアン・アイン書記の再...
 観光不動産開発を手掛けるサングループ(Sun Group)はハノイ市で15日夜、新たな航空会社「サン・フーコ...
 国連総会は14日、国連人権理事会の理事国14か国の改選を行い、ベトナムが190か国中180か国の票を得て理...
 南中部地方ダナン市人民委員会は、観光不動産開発を手掛けるサングループ(Sun Group)傘下のハロン・サ...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)は、シニ
 ベトナム自動車工業会(VAMA)の発表によると、2025年9月におけるVAMA加盟企業とVAMA非加盟企業を合わせ...
 医療機関向けパッケージソフトウェアの製造・販売を手掛ける株式会社エクセル・クリエイツ(大阪府大阪...
トップページに戻る