- 改正投資法、条件付き事業を削減
- AI法、AI分野に特化した初の独立法
- 全国で自動車排ガス基準を適用
3月に施行される新規定7本をまとめて紹介する。
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1.改正投資法、条件付き事業を削減
改正投資法(3月1日施行)では、行政手続きの簡素化や条件付き事業分野の削減など、投資環境の改善を目的とする多くの改革が盛り込まれている。
最大の改革点として、条件付き事業分野の大幅な削減が挙げられる。具体的に、38業種について条件付き事業指定を廃止する。対象には、◇税務手続き代行、◇税関手続き、◇保険補助サービス、◇商業鑑定サービス、◇特別消費税(SCT)対象商品の一時輸入・再輸出、◇冷凍食品の一時輸入・再輸出、◇中古品の一時輸入・再輸出、◇エネルギー監査、◇職業紹介サービス、◇労働者派遣サービスなどが含まれる。
このほか、20業種について事業範囲を簡素化する。あわせて政府は、「事業開始前に許可取得が義務付けられる業種リスト」と、「事後検査に移行する業種リスト」の2つの新たなリストを公表する。これにより、参入時の手続きの負担を軽減し、企業の法令順守責任を高める。
2.AI法、AI分野に特化した初の独立法
人工知能(AI)法(3月1日施行)は、計算インフラからデータ基盤、研究能力までを含むAIの自立化の土台を築き、国際競争に耐えうるベトナムのAI人材・AI体制の構築を後押しする。
AIの発展を促進するための規定も整備され、国家AI開発基金の設立、企業のAI導入を支援するAIバウチャー制度、高リスクAIを対象とした監督付きサンドボックスの導入が盛り込まれている。
これらの仕組みにより、AI企業、特に先端技術系のスタートアップは、一定の法的責任が免除される安全な環境下において高リスクAIを試験運用できるようになり、リスク低減と実証コストの削減が期待される。
同法によると、AIシステムによって生成または編集され、実在の人物の外見や声を模倣・再現したり、現実の出来事をシミュレーションしたりした音声・画像・動画については、ラベル表示を行う必要がある。提供主体は公衆に提供する際に、明確にラベルを表示・告知する義務を負う。告知およびラベルの形式は、政府が具体的に規定する。
3.破産再生法、再建手続き中の社会保険料納付を一時停止
破産再生法(3月1日施行)では、再建手続きが適用された企業に対し、社会保険料の納付を一時停止できると規定している。
雇用主が困難に直面し、生産・事業活動を一時停止したことにより、労働者および雇用主が社会保険料を納付できない場合、または破産再生法に基づき再建手続きが適用された場合には、年金・遺族基金への拠出を最長12か月間一時停止できる。
4.全国で自動車排ガス基準を適用
大気汚染対策と都市部の交通環境改善に向けた措置となる首相決定第43号/2025/QD-TTg(3月1日施行)では、排ガス基準の適用レベルを車両の生産年に基づき以下の通り設定している。
◇1999年以前の生産車:
レベル1(EURO1相当)を2026年3月1日から適用
◇1999~2016年の生産車:
レベル2(EURO2相当)を2026年3月1日から適用
◇2017~2021年の生産車:
レベル3(EURO3相当)を2026年3月1日から適用
※ハノイ市とホーチミン市の2大都市では、レベル4(EURO4相当)を2027年1月1日から適用
◇2022年以降の生産車:
レベル4を2026年3月1日から適用、レベル5(EURO5相当)を2032年1月1日から適用
※前述の2大都市では、レベル5を2028年1月1日から適用
さらに、2029年1月1日以降は、2大都市を走行するすべての車両がレベル2以上を満たすことが必須となる。
5.道路交通違反の罰金上限など規定
道路交通活動における行政違反の処分について規定した政令第336号/2025/ND-CP(3月1日施行)では、違反行為を行った個人への罰金額の上限を7500万VND(約45万円)、組織に対する罰金額の上限を1億5000万VND(約90万円)と規定している。
また、道路交通における電子決済および料金所の運営に関する以下の違反行為が、新たに行政処分対象として追加される。
◇RFID(電波を用いてICタグの識別情報を読み書きする自動認識技術)端末カードを車両間で無断転用する行為、◇RFID端末カードの破壊・偽造・データ消去・改ざん、◇匿名またはなりすましによる道路交通電子決済口座の開設などの違反を行った個人に300万~500万VND(約1万8000~3万円)の罰金を科す。
さらに、◇道路交通電子決済システムへの不正侵入または侵入を試みる行為、◇同システムのデータ破壊・窃取、◇道路交通電子決済に使用されるソフトウェアや電子データの不正改変などの行為には、1000万~2000万VND(約6万~12万円)の罰金を科す。
6.不動産に個別電子ID付与でデータ一元管理
住宅および不動産市場に関する情報システム・データベースの構築と管理について定めた政令第357号/2025/ND-CP(3月1日施行)では、住宅・不動産に個別の電子識別コードを付与する新制度の導入について規定している。
電子識別コードは、最大40字の数字・文字列で構成され、各住宅(集合住宅、戸建て住宅)または建築物内の不動産物件ごとに個別に付与される。
建設省が住宅および不動産市場に関する情報システム・データベースの構築・管理・使用を統括する。国家機関の間での情報・データ共有は無料で行われる。一方、詳細データを利用する組織・個人は、国家公共サービスポータルなどを通じて建設省に申請し、料金を支払う必要がある。
全国の住宅や取引情報、不動産プロジェクトに関するデータを一元的に収集・標準化・統合することで、長年続いたデータの分散や断片化が解消され、市場動向を的確に把握し、迅速な政策調整が可能となるほか、情報の透明性向上や価格の混乱抑制、投機や風説の抑止につながると期待される。
7.中央銀行、オンライン銀行サービスの安全対策を強化
銀行業界におけるオンラインサービス提供の安全・セキュリティに関するベトナム国家銀行(中央銀行)の通達第77号/2025/TT-NHNN(3月1日施行)では、外部からのマルウェア攻撃を防ぐため、一定の条件に該当するスマートフォンを検知した場合、アプリが自動的に接続を遮断または即時停止すると規定している。
具体的には、iOSでのJailbreakやAndroidでのRoot化、起動保護機能の解除(unlock bootloader)が行われた端末が対象となる。これらは、非公式アプリの導入や著作権回避を目的として利用される場合があるためだ。
また、外部から不正コードが挿入され、操作履歴の取得などが行われた端末、改変や再パッケージ化(repacking)された端末も対象となる。さらに、デバッガー(debugger)が接続された端末や、エミュレーター(emulator)、仮想マシンなどの仮想環境でアプリを実行している場合も、自動的に接続を停止する。




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