財政省、金地金取引への個人所得税の課税を当面見送り

2026/06/03 17:30 JST配信

 財政省は、個人所得税(PIT)法の施行を案内する政令案において、金地金取引から生じる所得への課税を現時点では見送る方針を明らかにした。

(C) Tuoi Tre
(C) Tuoi Tre

 ベトナム国家銀行(中央銀行)は、市場の透明性向上と投機抑制を目的に同課税の適用を提案していたが、インフラ整備と金取引所設立のスキーム承認を待ってから導入が検討されることになった。

中央銀行が金地金取引への課税を提案

 中央銀行は、個人所得税法に関する政令案への意見として、金地金取引から生じる所得に税金を課す規定を追加するよう提案していた。ただし、事業目的ではない一般的な貯蓄や退蔵を目的とした売買は対象外としている。

 2025年12月に国会で可決され、2026年7月1日に施行される同法では、金地金の譲渡所得に対する課税を導入し、譲渡額ごとに0.1%の税率で課税することを規定している。課税の開始時期や税率の調整については政府が決定し、金市場管理のロードマップに沿って運用することが委ねられる。

取引所設立を待ち課税時期を慎重に判断

 財政省は、同法はあくまで政府が市場管理条件に応じて課税を決定するための法的根拠を設けたものに過ぎないと説明した。同省によると、中央銀行は現在、各省庁と協力して金取引所設立のスキームを構築しており、政府に提出する準備を進めている。同スキームが承認された後で、関連規定の整備や課税の実現可能性を評価し、適切な時期に導入を検討する方針だ。

 国内の金価格が国際市場の動向を受けて大きく変動する中、金取引への課税は市場の透明性を高め、投機をコントロールするための有効な解決策の一つになるとして引き続き研究が進められている。しかし、政策の実施には法的基盤や適切な管理インフラの整備が不可欠であり、実際の適用にはさらに時間がかかる見通しだ。

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