日本全国に「イオンシネマ」98劇場を運営するイオンエンターテイメント株式会社(東京都港区)は7日、ベトナム1号店となる「イオンベータ・ビンコムスマートシティ(AEON BETA Vincom Smart City)」を、ハノイ市の大型商業施設「ビンコム・メガモール・スマートシティ(Vincom Mega Mall Smart City)」内にオープンした。

(C) イオンエンターテイメント

　イオンエンターテイメントはこれに先立つ2025年3月、ベトナムで安価なシネコンチェーン「ベータ・シネマズ(Beta Cinemas)」を運営するベータ・メディア(Beta Media)と合弁会社「イオンエンターテイメント・ベトナム(AEON ENTERTAINMENT VIETNAM)」をホーチミン市に設立し、開業準備を進めてきた。

　新劇場は全7スクリーン、797席を備える。前から3列は通常シート、4列目からはVIPシート(特別シート除く)となり、デザイン性・プライバシー・快適性を兼ね備えたカップルシート「KIRA KIRAシート」も配置している。

　日本式サービスの導入とデジタル化の融合を柱に、電子チケット、飲食売店のスマホ注文、セルフオーダー方式を導入している。また、館内は「日本の森」をテーマにした内装デザインで、自然とテクノロジーを調和させた癒し空間を演出している。

　飲食売店では、各フレーバーのポップコーンのほか、ポップコーン＆ドリンクのコンボ、フルーツティー、どら焼きなど多彩なメニューを用意している。また、店内にフライヤーを新設し、従来のスナックに加えて、フライドポテトやから揚げサンドなど、食事系メニューも販売している。

　上映作品は、日本映画・アニメを強化する。日本が世界に誇る人気タイトルの作品や話題作を積極的に上映するとともに、日本アニメの公式グッズ販売にも注力していくという。

　今回の開業は、イオンエンターテイメントにとって初の海外展開で、日本のシネコンのベトナム進出も今回が初めてとなる。今後も積極的な出店を予定しており、2035年までに60施設の開業を予定している。現在は、ベトナム2号店「イオンベータ・ビンコム・ロイヤルアイランド(AEON BETA Vincom Royal Island)」のオープンに向けて準備を進めている。