国防省傘下の政府暗号委員会と同省傘下の携帯通信大手ベトナム軍隊工業通信グループ(ベトテル=Viettel)は、ベトナムで初となる自国設計のセキュリティチップ「VGC v1.0」および安全な半導体プラットフォームを共同開発し、3日に発表した。同チップは国産暗号アルゴリズムを直接ハードウェアに実装したもので、同じ処理をソフトウェアだけで実行した場合に比べ、暗号化・復号の処理速度が約15倍になる。
![]() (C) Viettel |
28nmプロセス採用と国産暗号ブロックの実装
「VGC v1.0」はパッケージサイズ10×10mmで、28nmのCMOSプロセスおよびオープン命令セットアーキテクチャ「RISC-V」を基盤とし、3億個のトランジスタを搭載する。
開発にあたっては、政府暗号委員会がセキュリティ要件の策定や、国家標準「TCVN 14263:2024」に採用されたブロック暗号アルゴリズム「MKV」の開発を担い、ベトテル傘下の半導体センター(Viettel Semi)が回路設計とチップ化を担当した。
2026年1~3月には技術検証を通過し、経済・社会分野での使用を認める認証を取得している。
政府・国防機関向けUSBから重要インフラへ展開
同チップは初期段階として、党・国家・国防機関向けの安全なUSBストレージに適用される。
今後は電子署名用USBトークンや国家電子署名認証システム向けの識別チップへの展開に加え、電力・石油ガス・通信などの重要インフラ防衛に向けたデュアルユース(民生・軍事両用)チップの開発も目指す。
将来的に政府暗号委員会はポスト量子暗号の研究を、ベトテルはマルチコアアーキテクチャの開発を進める方針で、これらの技術を人工知能(AI)や無人航空機(UAV)などに用いるチップへ応用することも視野に入れている。







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