中部ダクラク省では、象のしっぽとしっぽの毛がみやげ物屋で販売されており、貴重な象たちが悪質な業者にしっぽを切り取られているという。
その昔、象のしっぽは魔よけのお守りとして用いられ、小数民族のムノン族は愛情の印として男女間で贈り合っていた。
現在では、多くの観光客が好奇心から購入している。以前、人の腕の長さほどのしっぽの毛は、たったの5000ドン(約38円)で売られていたが、現在ではわずか爪楊枝ほどの長さのしっぽの毛が10万ドン(約770円)もの高値で販売されているという。
ベトナムに生息する象はごく僅かなので、業者はカンボジアやラオスに仕入れに出かけており、観光客の中には図々しくも勝手に象のしっぽから毛を引き抜いて盗む者もいるという。