南中部フーイエン省人民裁判所は2日、恋人の女性と無理心中を図ってその女性に大やけどを負わせたとして殺人未遂罪に問われていたチャン・タイン・トゥン被告(21歳・男)に禁固14年と女性に対する2億4300万ドン(約120万円)の慰謝料、1カ月当たり70万ドン（約3500円）の治療費などの支払いを命じる判決を出した。

　トゥン被告はフーイエン省トゥイホア市で借りていた部屋を恋人のホアさん（当時18歳）に大学受験の勉強をするためにと提供していたが、次第にホアさんが浮気をしているのではないかとの疑いを強め殺意を抱くようになった。

　2009年6月24日、ホアさんと口論したトゥン被告はガソリンを買ってホアさんの部屋に戻り、かぎをかけてから部屋にガソリンをまいて火を付け無理心中を図った。しかしトゥン被告は熱さに耐え切れず外に逃げ出し、気絶して横たわっていたホアさんを救助した。2人は近所の人たちによって病院に搬送されたが、ホアさんは全身の7割にやけどを負った。トゥン被告自身は全身の約3割をやけどした。

　トゥン被告は警察の取り調べに対し、ホアさんが調理中にカセットガスのボンベが爆発し自分が助けに入ったと供述していたが、ホアさんの証言との食い違いを指摘されると犯行を認めた。