東北部地方カオバン省警察に勤務する警察官V・Qさんは17日、「ハノイ市警」を自称する人物からの電話を受けた。この人物は、ハノイ市で携帯電話番号「0937xxxyyy」を登録する際にQさんの身分証明書が使用され、この番号を介して複数の詐欺行為が行われたと話した。
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この人物は、詐欺事件を担当する捜査官に繋げるとし、Qさんに捜査協力を求めた。その後、レ・ハイ・ソンと名乗る捜査官から、本人確認のためとしてQさんに対し、モバイル無料通話・メッセージアプリ「ザロ(Zalo)」でビデオコールに応答するよう指示があった。
自称捜査官ソンは、ビデオコールに応じたQさんが自分と同じ警官の制服を着ているのを見て、一瞬ぎょっとした表情を浮かべたが、Qさんが本物の警察官だと分かると、声のトーンを落として「助けてください!」と懇願した。
ソンは、「現在ミャンマーで監禁されており、毎日悪人たちから薬を服用され、詐欺のノルマが達成できないと、電気ショックを受ける。そのためか、ベトナムでの出身地が思い出せない」と話した。今のところ、これが本当の話なのか作り話なのかは不明だ。
ベトナムでは最近、麻薬密輸やマネーロンダリング、詐欺などの事件に関与した疑いがあるとして対象者を不安にさせて捜査協力を求め、個人情報を要求したり、捜査の一環として口座への送金を求めたりするという詐欺が多発している。警察は国民に対し、警察官を装った詐欺被害に遭わないよう、警戒を強めるよう呼び掛けている。