保健省は15日、VITEC食品合弁会社が製造するチンス(Chin-su)ブランドの醤油に含まれる発ガン性物質3−MCPD(モノクロロプロパンジオール)量を検査した結果、保健省基準を満たしているという結論を下し、調査結果を政府に報告した。調査は製造工場、貯蔵倉庫、市場流通分からそれぞれサンプルを採取し行なわれた。
これは今年7月、ベルギー食品品質局がベトナム産醤油(チンスブランド)から欧州連合(EU)基準(1kgあたり0.05mg未満)の1720倍を超える86mg もの3−MCPDを検出したと発表した問題で、保健省が同社の醤油を検査していた。VITEC食品社は、当初から「ベルギー当局が調査したのは、当社のコピー商品で当社製品とは全く関係がない」と声明を発表していた。
しかし、今回の事件で一般市民が最も関心を持ったのは、ベトナム保健省が定める3−MCPD含有基準は1kgあたり1mg未満と、欧州基準である同0.05mg未満に比べ20倍もの差があり、ベトナム基準を欧州基準に照らし合わせると、ほとんどの醤油が「基準外」だという事実であった。