ホーチミン市で10日、知的所有権の保護と偽造品防止策に関するセミナーが開催された。市場管理局によると、全国で摘発された偽造品・粗悪品の生産販売、知的所有権違反事件の件数は、2005年が9000件弱、2006年が1万3000件弱、2007年が1万5000件強、2008年が1万8500件強と増加の一途をたどっている。違反事件の件数が最も多いのは菓子類だという。
また科学技術省査察部によると、知的所有権の侵害はホーチミン市、ハノイ市、東南部ドンナイ省、北部ハイフォン市などの大都市で目立っているという。同査察部は上半期(1~6月)に2650の業者を検査、うち437業者で違反を発見した。これらの業者に合計12億ドン(約630万円)の罰金を科し、偽造品などを没収した。
市場管理局は、偽造品の駆逐が徹底できない理由として▽本物と偽造品の区別が困難なこと▽企業側が積極的な防止策を講じていないこと▽企業側が売上減少を恐れて偽造品が出回っていることを発表しないこと――などを指摘。科学技術省査察部は、偽造品ビジネスで生ずる利益の大きさに比べ制裁が甘く、十分な防止策になっていないと語った。