日本の政府開発援助(ODA)資金で建設され2007年2月に開通したハノイ市の紅河橋(タインチ橋)とアプローチ道路の表面に多くの亀裂やへこみが生じていることが分かった。亀裂は深さ1.5~3センチメートル、長さ15~30センチメートル程度だという。
タインチ橋の投資主体である運輸省タンロンプロジェクト管理委員会のファム・タイン・ビン副委員長は「この橋はすでに248道路管理補修社(ベトナム道路局傘下)に引き渡し済みだ。同社から亀裂についての報告はまだないが、過積載トラックの通行が原因」との見解を示した。また、248道路管理補修社は亀裂があることを認めたうえで「補修費用が十分ないため全面的な補修を行えない」としている。
タインチ橋はハノイ市の環状3号線の一部で、紅河をまたいで国道1号線と5号線を接続している。総工費は5兆7000億ドン(約290億円)。