タインホア省:民家の庭から銅鼓が出土、古代ムオン族の副葬品か

2014/10/25 05:06 JST配信

 北中部タインホア省タックタイン郡タインタン村にある民家の庭で19日、古びた銅鼓1点と青銅鍋2点が発見された。これらの遺物は、かつて同地域に居住した古代のムオン族が残したものと見られている。

(C) vnexpress
(C) vnexpress

 発見者の村人によると、夫婦で庭の土を掘り返していた際、複数の金属片が出てきたため更に1.5mほどの深さまで掘り進めてみたところ、銅鼓1点と青銅鍋2点、計3点の青銅器が出土したという。3点は互いに積み重なった状態で埋まっており、錆びは付着しているもののほぼ完形だった。

 これらが古代の遺物であると判断した夫婦は、家へ持ち帰り土を落として神棚に祭った。その後、銅鼓が発見されたという噂を聞きつけて、これを一目見ようと多数の地元住民が夫婦の自宅を訪れた。

 考古学の専門家は3点の遺物について、古代人が死者と共に埋めた副葬品の可能性があるとしている。タックタイン郡警察は現在、3点の遺物を引き取って年代などの調査を行っている。

 なお、銅鼓は中国南西部から東南アジア島嶼部にかけて広く分布する先史時代の祭祀遺物。ベトナムでは特に北部の紅河流域を中心に発展した青銅器時代のドンソン文化(紀元前4世紀頃~紀元後1世紀頃)の遺物として知られているほか、現在でも一部の少数民族の間で受け継がれている。

[Le Hoang, VNExpress, 21/10/2014 | 21:11 GMT+7, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 スイスのジュネーブにあるバルビエ・ミュラー美術館で2022年2月28日まで、ベトナムのドンソン(Dong Son...
 北中部地方タインホア省ビンロック郡ビンロン村で25日、家を建てるために土を掘っていた住民が古びた銅...
 西北部ソンラ省クインニャイ郡チエンコアン村の岩窟でこのほど、今から約2000年前にあたる青銅器時代の...
 北中部タインホア省チェードン村の職人らは26日、世界最大級の銅鼓を鋳造することに成功した。なお、銅...
 日本とアジア諸国との文化交流の歴史を紹介している九州国立博物館(福岡県太宰府市)で16日から、日越友...
 ベトナム文化の象徴である銅鼓37個を鋳造して、ベトナムの伝説上の王であるフン王(雄王)が祭られている...
 ベトナムの有名企業15社は6日、各企業の製品を通じて古代ドンソン文化をはじめとするベトナムの文化を...

新着ニュース一覧

 ベトナム国家民間防衛指導委員会は7日朝、6日夜に南中部に上陸した台風13号(アジア名:カルマエギ、日...
 ホーチミン市建設局傘下の11区建設投資プロジェクト管理委員会は4日、同市フート街区(旧11区)のフート...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 韓国の食品製造会社であるサムファF&C(Samhwa F&C)はこのほど、自社で展開するフローズンヨーグルトの...
 混み合う大学の中庭で、身長110cmのグエン・ティ・フオンさん(女性・23歳)は、まるで小学生が足早に歩...
 ベトナムIT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)は、ドイツのフラ
 ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)は6日、独自ブランドの香り「ニャー
 計画投資省海外投資局(FIA)が発表した海外直接投資(FDI)に関するデータによると、2025年1~10月期のFDI...
 ハノイ市人民委員会主席のチャン・シー・タイン氏が5日、党中央執行委員会によって中央監査委員長に選...
 ハノイ市の国家展示センター(VEC)で開催された「秋季フェア」で、トゥアンギア製造組立(Tuan Nghia)が...
 ホーチミン市建設局によると、同市コンダオ特区(コンダオ諸島)で初の電気バス路線が12月初旬に運行を開...
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、11月11
 自然エネルギー発電所の発電事業(IPP)などを手掛ける自然電力株式会社(福岡県福岡市)がグループ会社を...
 財政省傘下統計局(NSO)が発表した統計データによると、2025年10月の輸出額(推定値)は前年同月比+17.5%...
 財政省傘下統計局(NSO)の発表によると、2025年10月の全国消費者物価指数(CPI)は前月比+0.20%上昇、前...
トップページに戻る