保健省によると、ベトナム人成人の約25%に当たる約2250万人が過体重あるいは肥満だという。世界平均の39%をまだ大きく下回っているが、増加傾向にあると警告されている。
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この背景として、グローバル化が進む中でファストフードやレトルト食品などが急速に浸透し食生活が大きく変化していることや、運動不足が慢性的な問題になっていることが挙げられる。
世界保健機関(WHO)は、肥満度を表す体格指数であるボディマス指数(Body Mass Index=BMI)が25.0以上を「過体重(overweight)」、30.0以上を「肥満(obesity)」と定義している。WHOによると、先進国では過体重・肥満に係る治療費が医療費支出全体の2~7%を占めているという。
過体重・肥満は、◇高血圧、◇脳卒中、◇アテローム性動脈硬化症、◇冠状動脈塞栓症、◇心筋梗塞、◇2型糖尿病、◇胆嚢癌、◇乳癌、◇結腸癌、◇前立腺癌、◇腎臓癌など複数の危険な疾患の原因となる。ベトナムにおける過体重・肥満そのものの治療費は不明だが、過体重・肥満が原因でこうした疾患にかかれば、間接的に大きな負担となることは明らかだ。