航空会社に預けた荷物が紛失したり、金品が盗まれたりといった航空貨物の盗難事件が多発している。交通運輸省でこのほど、その対策を図る会議が行われた。
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公安省経済安全保障局(A85)のグエン・ディン・トゥアン局長によると、2013年から2015年上半期までの2年半に600件以上の盗難事件が発生しており、その件数は増加傾向にある。しかも容疑者は逮捕されていない。首相のチャーター機で同行したある銀行の頭取も、スーツケースごと盗まれるという被害に遭ったという。
ベトナム民間航空局(CAAV)のライ・スアン・タイン局長は、航空貨物を取り扱う各部門の責任が明確でなく、盗難事件を防ごうとする意識が低いと指摘。防犯カメラを設置した場所もあるが、カメラが設置できない場所も多いとし、貨物と直接接触する職員の内部調査規則が必要だと述べた。
ディン・ラ・タン交通運輸相は、航空貨物の盗難は航空部門の威信に悪影響を及ぼすだけでなく、ベトナムのイメージを傷付けるとし、ベトナム空港総公社(Airports Corporation of Vietnam=ACV)や各空港の責任者に当事者意識がないと批判した。タン交通運輸相は年末までに管理を強化するよう要求し、盗難が減らない場合は責任者を処分すると言明した。