保健省、2人っ子政策の緩和を検討―3案を提示

2017/10/11 17:01 JST配信

 ベトナムは過去10年間にわたって、1人の女性が一生に産む子供の平均数(合計特殊出生率)の理想的な数字である2.1を維持してきたが、一部の地方では出生率の低下が始まり、代替出生率である2人を下回っている。保健省はこのほど、出生率に関する政策を議論する際の叩き台として、3つの案を明らかにした。

 第1案は、法規で定めることなく現在の出生率(全国平均で約2人)をできるだけ維持する案。全国平均との差が大きい地方では、それぞれ平均に近付けるよう呼び掛ける。第2案は、「夫婦1組に子供1~2人」を呼び掛ける政策を継続し、人口の増加スピードを抑制する案。第3案は、出産に関する呼び掛けは行わず、避妊策に対する補助も中止する案。

 人口・家族計画化総局のグエン・バン・タン副局長は、どの案にも長所と短所があるとする。第2案は、ベトナムのような人口が多く人口密度の高い国には適した案だが、諸外国の先例を見ると、いったん低くなった出生率を回復するのは非常に困難だという。第3案については多くの専門家が人口の急増を懸念しているため、保健省は第1案を推している。

 ただ第1案についても、既に出生率が下がっているホーチミン市やメコンデルタ地方で子供の数を増やすよう奨励するのは難しいという。

 

[VnExpress,9/10/2017 | 05:02 GMT+7,O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 保健省は人口法草案について、「夫婦1組に子供1~2人」を呼び掛ける政策を廃止し、現在の出生率(全国平...
 保健省人口・家族計画化総局は、2017年事業活動総括および2018年事業計画に関する会議で、2017年に全国...
 第12期(2016~2021年任期)共産党中央執行委員会第6回会議でこのほど人口政策について討議され、今後は3...
 ホーチミン市共産党委員会のグエン・ティエン・ニャン書記は4日、ホーチミン市は男女出生比(女児100人...
 保健省人口・家族計画化総局の統計によると、2016~2020年期出生時男女不均衡抑制計画の実施から1年が...
 統計総局(GSO)によると、ベトナム全国の人口は10年後の2026年までに1億人に到達する見込みだという。こ...
 保健省人口・家族計画化総局は5日に開催された世界人口デー(7月11日)に関する記者会見で、7月1日時点の...

新着ニュース一覧

 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
 米グーグル(Google)と財政省傘下のベトナム国家イノベーションセンター(NIC)は18日、ベトナム国内での...
トップページに戻る