雨季の悪臭に悩む南サイゴン住民、当局に対策要請も状況変わらず

2019/07/29 06:00 JST配信

 フーミーフン新都市も含む「南サイゴン(Nam Saigon)」と呼ばれるホーチミン市7区、ニャーべー郡、ビンチャイン郡の一帯の住民は雨季に入って以降、例年のごとく、悪臭に耐えながらの生活を余儀なくされている。

(C) hanhkhatkito
(C) hanhkhatkito

 特に、南または南西向きに建設された住宅は悪臭が酷いという。7区フーミー街区にあるマンション「ラ・カサ(La Casa)」に住むLさんは、「エアコンが嫌いだけど、この悪臭のせいで常に窓を閉め切ってエアコンをつけなければならない」と悩みを語る。

 タンフォン街区のマンション「グランド・ビュー(Grand View)」に住むAさんは、「まるで肥溜めの中にいるようだ。このような状況が続けば、引っ越しも考えなければならない」と苦情を述べた。

 悪臭が南サイゴンを襲い始めたのは2016年からのこと。毎年雨季になると悪臭が漂い、5~6か月の長きにわたって毎日のように南サイゴンの住民を悩ませている。午前5時~6時、午後4時~7時、午前0時~1時の時間帯は特に悪臭が強いという。

 悪臭の原因は、ビンチャイン郡にある同市最大規模のごみ処理場である「ダーフオックごみ処理場」の存在だ。ベトナム廃棄物処理有限会社(VWS)は、同ごみ処理場で1日当たり約5600tものごみを埋め立てている。これは市内で1日に出るごみ全体の66%に相当し、既にごみが小山のように積み重なっている。

 悪臭に苦しむ住民らは、同市人民委員会および同市資源環境局に対策を要請しており、当局はVWSに対しての指導を約束しているが、現時点で一向に状況の改善が見られない。

[Vnexpress 00:00 24/7/2019 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ホーチミン市資源環境局はこのほど、今年8月末と10月初めに廃棄物発電所2か所が着工することを明らかに...

新着ニュース一覧

 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高...
 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事...
 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北...
 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
 米国の調査機関World Population Review(WPR)が先般発表した
 ホーチミン市では現在、計1万8613台のタクシーが運行されており、このうち電気自動車(EV)が1万3124台で...
 レ・タイン・ロン副首相はこのほど、「2025~2035年の外国語教育強化計画および2045年までのビジョン」...
 ベトナム国家大学ホーチミン市校(ホーチミン市国家大学=VNU-HCM)の副学長を務めていたグエン・ティ・...
トップページに戻る