ハノイ:市街地でのシクロの活動禁止を検討

2019/12/09 15:27 JST配信

 ハノイ市人民委員会はこのほど、同市人民評議会が決議した「2017年から2020年の交通渋滞と大気汚染の緩和に向けた市街地交通手段の管理強化および2030年までのビジョン」の中間結果を報告した。それによると、市は現在、三輪車によるヒト・モノの商業輸送とシクロの活動を禁止する方向で検討している。

(C) thanhnien
(C) thanhnien

 戦傷病者と身体障がい者が三輪車で交通に参加する場合は事前に登録が必要となり、技術的、環境的に安全であることを証明しなければならない。法務局は現在、専門家に意見聴取を行っており、案がまとまり次第、人民委員会に提出する。

 これに先立ち、同市交通運輸局は関連当局および機関に対して、シクロの活動を禁止した場合の社会経済的な影響について意見を求めていた。シクロは市内の観光活動に密接に関係しているため、禁止の合意を求めるのは難しいとの意見が出ていたが、これに対して、交通運輸局は「シクロの禁止は策定段階」と回答していた。

 市交通警察は最近、シクロ約100台の営業について各観光会社に許可したばかりだが、シクロは依然として観光客からの需要が高く、無許可で営業するシクロの数が多すぎて現場は混乱しており、管理は困難だという。現在、旧市街地とホアンキエム湖周辺だけでも400台余りのシクロが活動している。

 また、シクロについては、守るべきベトナムの文化であるという意見も根強い。ある観光会社の社長は、「シクロはハノイの伝統文化。30年前は、現在のタクシーのように市民にとって重要な交通手段だった。それが今では、市民は誰もシクロに乗らない。体験談として一度乗るかどうかだ。したがって、シクロの現在の役割は外国人観光客の輸送がメイン。ハノイでは、シクロの存在が交通渋滞に大きな影響を与えるとは思えない」と反論した。

[Thanh Nien 06:19 06/12/2019 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ハノイ市旧市街の細い道々をゆっくりと走るシクロが、交通に影響を与える様々な問題の種となっている。...
 ハノイ市共産党執行委員会は27日に開催された会合で、2025年までに市内中心部における個人バイクの走行...
 ハノイ市内の観光にシクロを利用しようとした外国人観光客が、目的地とは違う場所で降ろされた上、事前...
 最近開かれたハノイ市197指導委員会の会議で、シクロの活動を今後も認めるかどうかを巡って議論が交わ...

新着ニュース一覧

 商工省と複数の省・市における太陽光発電事業を巡る違反事件で、ハノイ市人民裁判所は、ホアン・クオッ...
 国家主席府は4月29日、受刑者8055人と刑執行猶予中の1人の計8056人に対する国家主席の特赦の決定を発表...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 第15期(2021年~2026年任期)国会第9回会議が5月5日に開幕した。  今国会では、国家構造に関する201...
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) ロンドン:歌謡曲でムードたっぷり、街角...
 ホーチミン市文化スポーツ局は、4月30日の南部解放記念日にサイゴン川沿いエリアで実施を計画していた...
 南部解放・南北統一50周年(1975年4月30日~2025年4月30日)事業の一環で行われた軍事パレードを見物する...
 衣料の製造・販売を行う韓国のレシピグループ(Recipe Group)はこのほど、同社が展開するファッションブ...
 ルオン・クオン国家主席は4月28日、北中部地方ハティン省でラオスのトーンルン・シースリット国家主席 ...
 インボイスに関する政令第123号/2020/ND-CPの一部を改正・補足する政令第70号/2025/ND-CP(6月1日施行)...
 カナダの金融・保険サービス比較会社 「ハローセーフ(HelloSafe)」はこのほど、世界各国における株式市...
 ハノイ市人民評議会は4月29日、バイオテクノロジー分野に特化した「ハノイバイオハイテクパーク」の建...
 日本の経済産業省とベトナム商工省は4月28日、エネルギートランジションに係る二国間協力プロジェクト...
 東南部地方ビンズオン省のビンズオン新都市ワールドトレードセンター(WTC EXPO)で5月7日(水)から9日(金...
 イタリアのサンペレグリノ(Sanpellegrino)とアクアパンナ(Acqua Panna)が冠スポンサーを務める「アジア...
トップページに戻る